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 「土砂災害防止推進の集い」に参加して

 「貴方はお金と命のどちらが大切ですか」・・の問いに、誰もが「命」の大切さを主張するでしょう。 「はたして今自分自身が自然の力の大きさや怖さからどこまで命を守れるか」 を考えさせられた集いであった 。
 毎年日本各地で天災におる被害が発生し、大勢の尊い命を奪っている。 この自然がもたらす災い防止の為の災害復興工事に莫大の資金を費やし、 ボランティア活動や義援活動やらと国をあげて復旧事業に取り組み、 一方では盛んにマスメディアを通してあらゆる角度 からの検討がされる。
 しかし時が経つにつれ復旧の為の物質的充足はされても、 失った命は再び元には戻らず、深い悲しみが残るだけで痛々しい災害の教訓は忘れ去られてしまう。 尊い命を思う時この被災経験を決して忘れてはならないことを痛感する。
 一方今環境問題が大きな社会問題をされ、自然との共生社会が求められることは、言うまでもない。 ハイテクの時代といわれあらゆる科学的な利器が開発されて来ている今日、 一般人は自然のメカニズムや過程を考えなくても容易に結果が求められることが日常的である。 本来ならばその過程の中で、人との関わり方や自然の摂理を知り、 又自然エネルギーの恵みの大きさに感謝をし、人間の力の限りを認識する筈である。 そして科学的進歩の著しい中にあって今日私達は経済や利便性のみを優先することにより、 人間以外の自然や生ある物への配慮に欠け、 その為に地球環境が悪化し自然形態も人為的に様変わりさせていることを深く反省しなければならない。
この様なことから何時発生するか分からず、人間の力で防ぐことが困難な自然災害から、 いかに被害を少なく、如何なる方法で命を守るかを、身につけておかなければならない。
その為には、常に災害に対する危機意識をもち自然の摂理や災害についてのが学習をすることが必要であることはいうまでもない。 そして過去の貴重な被災体験を元に疑似体験をする機会や、 ハイテク機器のみに頼った生活を見直して人間の力で生活する部分をもたなければならない。 更に地域での災害弱者を救う為にも地域住民のネットワークを深めることが求められる。
  砂防事業とは、莫大の資金と労力を要するが、 何時何が起こるか分からない自然の大きな力の変化から人間の命を守る為に、 人間生活の中で最優先事業であること住民に理解を求める必要を痛感する。
  この集いに参加をさせて頂き、 今後は地域活動の中で改めて自然との共生社会のあり方を探って行きたい。

津南町 石田タマエ