掲載日:2016年12月27日

県立海洋高校で「仕事講座」を開催しました

~建設産業の役割・魅力・やりがいを説明~

高田河川国道事務所は、一般社団法人新潟県建設業協会上越支部、糸魚川支部、新潟県糸魚川地域振興局地域整備部と共同で、12月16日、新潟県立海洋高等学校において、建設産業の仕事講座を開催しました。
海洋高校水産科1年生の海洋開発科海洋創造コース選択者20名を対象に、建設産業の役割、魅力とやりがいを紹介し、興味や関心を高めることを目的に、「建設産業チラ見講座」と題して、建設産業の仕組みと魅力を説明するとともに、建設会社に勤務する同校卒業生及び高田河川国道事務所の職員から体験談を語っていただきました。

建設産業は暮らしの「当たり前」をつくっている

新潟県建設業協会 上越支部 青年部会 山﨑さんは、「水道、電気、道路、鉄道など、目にしているもののほとんどに建設産業は関連しており、建設産業は暮らしの当たり前をつくっている。土木と建築の概要。仕事をする意義。」などを説明しました。

新潟県建設業協会の山﨑さん

続いて、建設産業に携わる3名から、仕事の内容や体験談を紹介しました。
海洋高校OBである株式会社笠原建設 機工部の高橋さんは、「地すべり防止のための集水井(しゅうすいせい)工。仕事を選んだ理由。仕事のやりがい。」などを説明しました。
同じく海洋高校OBの株式会社谷村建設 建設本部 浚渫課の小熊さんは、「港湾の浚渫工事。仕事を選んだ理由。」の説明のほか、「高校生活で準備すること、すべきこと。」など、先輩の立場からアドバイスをしました。

株式会社笠原建設の高橋さん
株式会社谷村建設の小熊さん

高田河川国道事務所調査第一課前田さんは、「高田河川国道事務所の事業概要。担当している河川の業務。仕事を選んだ理由。」などを説明しました。
最後に、建設業協会山﨑さんから、「道路の除雪や落下物の処理も建設業の仕事であること。金沢駅の鼓門やシンガポールのリゾートホテルなどを例に、人々を感動させ、夢を与える建築物をつくるのも建設産業である。」との説明がありました。
受講生は、2年生以降、海洋のトータルエンジニアを目指すコースの選択者で、建設産業に関して若干なりもと知識、興味がある方々であることから、講義を熱心に聞いていました。

高田河川国道事務所の前田さん

時間を超過して質疑応答

質疑応答では、「建設業の初任給はいくらですか。」「建設業は危険を伴う仕事と思いますが、今まで危なかったことはありますか。」「建設業に携わるにあたり、必要な資格はありますか。また、どんな勉強をすればよいですか。」「今までやった中で、一番すごい仕事は何ですか。」との質問がありました。
初任給について、建設業協会の山﨑さんから「会社によって違がありますが高卒で15万円程度。」との回答がありました。

危険な仕事について、建設業協会の山﨑さんから「危険な作業においては、事故が発生することは予め分かっているので、事前に安全ミーティングを実施するなど、安全管理をしっかりやっています。」と回答がありました。

必要な資格、学習について、笠原建設の高橋さんから「現場技術者として働くために、2級土木施工管理技術検定試験(学科試験)」、谷村建設の小熊さんから「作業船で必要な資格として、一級又は二級小型船舶操縦士、ガス溶接技能講習、アーク溶接特別教育など」、高田河国(かわこく)の前田さんから「受験資格に制限がなく、技術全般について幅広く知識を習得できる、技術士第一次試験」と回答がありました。

熱心に講義を聞く受講生

担当した一番すごい仕事については、笠原建設の高橋さんから「深さ45mの集水井工」、谷村建設小熊さんから「新潟西港の16m3バケットによる浚渫」、高田河国の前田さんから「長岡市内の柿川放水路事業」、建設業協会市川さんから「新潟みなとトンネルの沈埋函(ちんまいかん)の設置」などの紹介がありました。
質疑応答は、予定の授業時間を超過して行われましたが、受講生の全ての疑問に回答する十分な時間を確保できなかったのは、実施者側として反省しております。
おわりに、本講習により、受講生が建設産業について興味を持ってもらうとともに、将来の進路を考える一助となれば幸いです。