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宮中取水ダム試験放流検証委員会

第6回委員会

以下の2点について審議していただきました。

  • 平成25年度(4年目)調査等結果の概要、平成26年度調査等計画(案)
  • 平成26年度試験放流計画(案)

平成25年度(4年目)調査等結果の概要、平成26年度調査等計画(案)


【資料説明】

平成25年度(4年目)調査等結果の概要については東日本旅客鉄道(株)が説明

調査結果の評価及び平成26年度調査等計画(案)については事務局が説明


【議事】

委員:
舟下り適正把握調査について、平成26年度は調査を実施しない計画となっているが、河川形態が大きく変わらない単一年度内で放流量を変えた調査を行い、舟下りの状況を比較する必要があるのではないかという市民の意見もあることから、十日町市として単独でも舟下り調査を実施するつもりであるが、可能であれば国として平成26年度の調査をやって頂けるとありがたい。

事務局:
舟下り適性把握調査については、これまでに40m3/s以上の各流量で調査を行っており、いずれの流量でもラフティングの利用が可能であると判断できる結果が得られたと考えている。このため、委員会として、さらなる調査をやる必要はないと考えている。

委員長:
十日町市としては、流量によってはラフティングが出来ない箇所があるという可能性を考えているのか。

委員:
各年度の調査によってある程度納得できる結果が出ているかもしれないが、毎年、川の中の形状が変わるため、比較的短期間の中で様々な放流量を試したうえで、チェックをして頂けるとありがたいと考えている。

委員長:
他の委員の方からの発言がないようですので、委員会としては事務局案どおりとしたい。十日町市として独自調査を行うのはよいが、委員会としての調査は行わないということで了承して頂きたい。

委員:
川に親しむという観点から、市民の要望にも対応したいと考えているため、十日町市として独自に調査を実施していくつもりであるが、実際の調査にあたっては指導を頂きたいと考える。

委員:
平成26年度も変動放流を継続して調査を実施する計画となっており期待している。宮中取水ダム下流は河原の面積が大きく、流量変動によって濡れたり乾いたりするため、変動型の放流を評価するのに、全国的にも適した河川であると考えている。平成25年度の調査結果を踏まえて、平成26年度は調査地点を増やすことや調査内容・調査方法について検討して頂きたい。一方、変動放流をする際にゲート操作が大変難しいことも理解している。従って、変動放流の効果が少ないと考えられる融雪期や秋等の時期と、変動放流の効果が大きいと考えられる夏場等の時期を見定めて、平成26年度の調査を実施して頂きたい。

事務局:
委員の意見も参考にしながら、調査計画を具体化していきたい。

委員:
平成26年度の調査計画にもあるサケの遡上調査(H26年度はサケ漁場調査を含む)は、今後も続けて頂きたい。日本海や新潟県全体の状況を把握している訳ではないが、宮中取水ダムでは2年魚の捕獲数が非常に増えてきている。鮭児と言われる2年魚は、卵巣や精巣が熟していないため利用していないが、鮭児が増えるという傾向であれば様々な意味で由々しき問題である。今後の調査にあたっては、こうした点にも留意してデータを取って頂きたい。

委員:
サケの2年魚がこれほど多く遡上していることは、今回の調査結果で初めて聞いたことである。漁協では、通常4年魚あるいは5年魚が遡上すると認識している。平成25年度の調査結果では2年魚のオスの遡上数がオス遡上数全体の約3割を占めているが、2年魚は利用できないものであり、果たして2年魚を固定的に考えていいのかについては監視が必要であると感じる。

委員:
6年魚も1尾、初めて遡上が確認されているが、これも利用できないものであり、今後、信濃川本川で2年魚や6年魚の遡上が増加する傾向になっていくのかどうか、今後の調査にあたっては十分留意して頂きたい。

委員:
外観からは2年魚はとても小さく、鮭児のように脂がのっていて価値のあるものには見えない。2年魚の遡上が増えてくるのは由々しき問題であり、今後の動向を注視していく必要がある。また、これだけ遡上してくるのは何か理由があると考えられることや、この問題は信濃川だけではなく日本のサケ漁全体の問題にも係わることだと思われるので、理由を解明して頂ければありがたい。

委員:
平成25年からサケテレメトリー調査を実施し、平成26年度も引き続き実施する予定となっているが、平成25年度は10尾を捕獲して行動を追跡したものの、結果としてわずかな個体の追跡に留まっている。このため、平成26年度の調査では、調査手法上の難しさがあることは承知しているが、再捕獲率を上げる工夫をして頂きたい。

事務局:
委員の意見も参考にしながら、調査の工夫をしていきたい。


平成26年度試験放流計画(案)

【資料説明】

事務局より平成26年度試験放流計画(案)について説明


【議事】

委員:
平成26年度の夏季高水温期に、最高水温が28℃を連続して超えることが予想される時に100m3/sの放流をする計画とあるが、継続日数等、調査の具体的な内容について考え方を説明をして頂きたい。

委員:
これまでの調査結果から最高気温が31℃を超えたり、放流水温が25℃になる等、最高水温が28℃を越えることが予想される時に、信濃川河川事務所からJRに対して連続して100m3/sの放流を依頼することを考えている。同時に、その時の河川環境の状況を調査しながら、その影響を逐次河川事務所に報告してもらいながら、河川事務所の方で放流に伴う変化の状況把握と検証ができたと判断できた段階で調査を終了するということを考えている。

委員:
了解した。

委員:
夏の高水温になる恐れがある場合に100m3/sを放流する計画は、フラッシュ放流のイメージに該当すると考える。せっかく夏場に100m3/sを放流するのであるから、水温だけでなく、藻類やその他の生態への影響も把握するための調査も実施して頂きたい。

事務局:
水温については高密度の調査を実施予定であるが、委員の意見も参考にしながら、具体的な調査方法等について検討していきたい。

委員:
フラッシュ放流は過去にも信濃川で調査を実施したことがあるので、それらの結果も参考にすることができると考える。

委員:
平成26年度も変動放流を実施する計画となっているが、放流量を変化させる時間帯については、ゲート操作がやりやすくなる方法で検討して頂きたい。

東日本旅客鉄道(株):
ゲート操作の時間については検討中であり、具体的な方法等については河川事務所とご相談しながら進めていきたいと考えている。

委員:
フラッシュ放流を10年程前に実施したのは、宮中取水ダムにおいてか。

事務局:
はい。

委員:
これまでは冬の環境調査を実施していないと思うが、来年度は最後の調査年となるため、何らかの冬の調査を実施して頂きたい。

事務局:
冬の調査はこれまで実施していないが、平成21年の協議会の提言で冬季の放流量は40m3/sと決められた経緯がある。冬季の40m3/sは、河川形態と魚類の生息及び遡上・降下の2つの観点から決まったものである。河川形態と遡上・降下(水深と澪筋の関係)に係る調査は、これまでの4年間、毎年実施しており、特に問題があるとは認識していない。従って、新たな調査は必要ないと考えている。

委員:
冬の生物調査に関しては、底生生物調査をJRが2年間実施した経緯がある。調査の結果、種類数や現存量が春、夏、秋に比較して多いことがわかり、それらの結果から一定の傾向が得られた判断した経緯がある。冬の生物に関しては、そうしたデータも参照の上、市民の方々に説明して頂きたい。

委員:
その調査は50m3/s放流量時の調査か、40m3/s放流量時調査のいずれか。

事務局:
50m3/s放流時の調査である。

委員:
その調査結果は参考にしたいと考えるが、40m3/sが大事な数字になってきており、市民の方々に冬場の放流量40m3/s時の状況を説明するためにも冬場の調査を実施して頂きたい。

委員:
冬は、信濃川に生息する大概の魚類は比較的温かく深い所であまり動かず、餌もほとんど食べずにいるため、放流量が40m3/sでも50m3/sでも、魚類に対しては影響はほとんどないのではないかと考える。

委員長:
この問題については、十日町市と事務局が相談の上、調査が可能な場合には実施を検討して頂きたい。

事務局:
十日町市及びJRを含めて相談したいと考える。

委員長:
了解した。

委員:
冬期は40m3/s以上で川は安定してきている。水量については、藻の繁茂状態などを含め、よく監視していく体制を事務局だけではなく、地域で組織立てして頂ければありがたい。

委員長:
こうした意見も参考にしながら、今後ともこの問題について論議を進めて頂きたい。これまでの議論を踏まえて、協議会に報告するための本検証委員会のとりまとめを事務局からして頂きたい。

事務局:
検証委員会の検証結果として、本委員会に提出した「評価結果のまとめ」の内容で協議会に報告することとしたい。平成26年度の調査計画(案)及び試験放流計画(案)についても本委員会に提出した内容で報告することとしたい。

委員長:
検証委員会として、その内容で了承することとする。

事務局:
3月18日を委員会の予備日としていたが、本日の委員会でほぼ提案通り了承が得られたため、3月18日は開催しないこととしたい。次回の検証委員会については、今年度と同様に途中段階の中間報告をすることを考えているが、開催時期については改めて案内することとしたい。




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