7.13水害の教訓
 平成16年7月13日、新潟県中越地方は集中豪雨に見舞われ、五十嵐川、刈谷田川などの中小河川が破堤、新潟県では15名が亡くなる甚大な被害が発生しました。
 あれから6年、今だから話せることを被災者に伺い紹介します。
 辛く触れたくない水害の悲劇。しかし、「私たちの経験が役に立つならば」と話してくださった水害の真実。私たちは被災者の方々の声に耳を傾け、その教訓を次代へと引き継がなければなりません。あの惨禍を二度と繰り返さないために。

被災者の体験談

○伊藤恒彦さん(新潟県新潟地域振興局地域整備部)

○安達吉信さん(新潟県長岡市栃尾在住)

○松井さん(新潟県長岡市中之島在住)

○三条市内の会社に勤める男性会社員Sさん

○吉川敬之さん(三条市三条消防団第三方面隊大崎分団所属)

○松井光子さん(長岡市中之島在住)

○長岡市栃尾平地区の皆さん

ドキュメント 7.13水害
【13日未明(降り始め)から朝まで】
     ●前日(12日)より雨が降り始める
    ●13日未明から時折、強い雨が降る
4:30 →●笠堀ダム洪水調節開始
4:37 →●下越地方、三条・長岡地域などに大雨洪水注意報発令
6:00 →●三条市で時間38ミリの激しい雨を記録
6:29 →●三条・長岡・五泉地域などに大雨洪水警報を発令
7:00 →●三条市で時間43ミリの激しい雨を記録
7:37 →●大谷ダム洪水調節開始
【朝から破堤直前まで】
8:00 →●栃尾市で時間39ミリの激しい雨を記録
8:05 →●新潟県が五十嵐川水防警報を発令(出動)
8:09 →●刈谷田川ダム洪水調節開始
8:30 →●下田村 警戒本部設置
9:00 →●栃尾市で時間58ミリの非常に激しい雨、守門岳で時間35ミリの激しい雨を記録
  ●三条市が災害対策本部を設置
  ●三条市内で、一部道路冠水が始まる
  ●北陸自動車道の三条燕インターの出入口が冠水により閉鎖
  ●村松町下大蒲原の能代川左岸の破堤(幅40メートル)を確認。水田約3,000平方メートルが冠水
9:15 →●長岡市富島町の猿橋川が破堤(幅14メートル)。12戸が床下浸水
10:00 →●栃尾市で時間36ミリの激しい雨、守門岳で時間56ミリの非常に激しい雨を記録
  ●新潟県が刈谷田川水防警報を発令(出動)
  ●栃尾市が災害対策本部を設置
  ●三条市三竹・西大崎地内の五十嵐川で越水が始まる
10:10 →●三条市が五十嵐川右岸4,539世帯に避難勧告を発令
10:30 →●新潟県が新潟県梅雨前線豪雨災害警戒本部を設置
11:00 →●栃尾市で時間36ミリの激しい雨、守門岳で時間29ミリの強い雨を記録
  ●荒町水位観測所(三条市)で午前10時からの1時間で水位が90センチメートルも上昇
  ●新潟地方気象台が災害対策本部を設置
  ●栃尾市が吉水・上樫出地内の一部、楡原地内に避難勧告を発令
【破堤直前の動き】
12:00 →●栃尾市で時間50ミリの非常に激しい雨、守門岳で30ミリの激しい雨を記録
  ●栃尾市で12日午後8時から13日正午までの積算降雨量が287ミリと過去最高を記録
12:07 →●見附市が5,232世帯へ避難勧告を避難指示に変更
12:20 →●中之島町が災害対策本部を設置
12:30 →●平山知事が自衛隊に災害派遣を要請
12:40 →●中之島町が中之島地区(817世帯)に避難勧告を発令
【破堤】
12:52 →●中之島町中之島の刈谷田川左岸が破堤(幅50メートル)
13:07 →●三条市諏訪(曲渕)の五十嵐川左岸が破堤(幅117メートル)
  ●この他、稚児清水川2ヵ所、刈谷田川4ヵ所、中之島川2ヵ所でも破堤

大河津分水の状況
大河津分水より下流で信濃川に合流する刈谷田川、五十嵐川等が増水したため、大河津分水から信濃川に水を流さないよう堰を操作しました。 洗堰を全閉し、可動堰を全開にし、上流から流れてくる全水量を大河津分水路へ流しました。
全閉した洗堰

通常時は270m3/sの水量を流します。
全開した可動堰

10門のゲート全部を開けました。
固定堰からの越流

可動堰を全開にしても流しきれない水は固定堰を乗り越えて分水路へと流れました。

7.13水害の被害・気象状況
陸地方整備局河川部・新潟県土木部発行のパンフレットをご覧下さい。
「平成16年7月新潟・福島豪雨河川災害速報(その2)」



※著作権・リンクについて(信濃川大河津資料館HP準拠)

Copyright (c) 2009 Shinano River Ohkouzu Bosai Center. All Right Reserved.