はじめに

第1章
新潟県中越地震の概要
第2章
北陸地方整備局所管施設
等の被害及び応急復旧状況
第3章
様々な支援の取り組み
第4章
北陸地方整備局所管施設
等の本復旧及び復興
第5章
地震発生後の動き
第6章
地域への情報提供
第7章
参考資料



国土交通省
北陸地方整備局


第7章 参考資料

第2節/災害対応の課題
1.総括
2.主な問題点・課題
3.主な問題点・課題と対応状況

3  主な問題点・課題と対応状況

新潟県中越地震の主な問題点・課題と対応状況
項目 種別 課  題 改善方針・改善策 実施状況
(平成17年10月現在)






本部・支部設置
指揮者の不在は、指揮命令の統制が図れず迅速に対応できない。
単身赴任者が多数である場合、休日等の参集には時間を要するため体制の確立に時間を要する。
指揮者との連絡手段の強化
指揮者代行順位の確立
防災担当職員の拘束
本局及び事務所の幹部はローテーションで休日の災害に備えている。
30分ルール 電話の通話規制もあり、概括的災害情報の連絡が円滑にできなかった。
(1) 30分ルールの趣旨を周知し、連絡体制を確立
(2) 電話連絡困難時の連絡方法を確立
(3) 電話の自公接続方法等の周知と活用
的確な情報把握を行うため、出張所を含めた情報連絡体制を確認。
メールや携帯電話画像も活用した情報連絡方法を訓練で試行。
職員等の参集 大規模災害時は、地元職員、エキスパートは被災者であり、自宅の損壊、道路の損傷等のため、迅速な参集が困難
少人数の場合における優先業務の明確化
一般職員の活用
一部防災担当職員を除いた情報伝達訓練を実施
協定業者の参集
地元の協定業者は被災を受けているため自主参集は困難。
機械設備の点検業者との連絡はNTT回線であり災害時は通信不能。
広域的な協力体制
協定業者の組織化
協定業界は地域ブロック制で広域的な協力体制を整備
通信連絡不能時の対応方法について、現場サイドで業者と打合せを実施
安否確認
NTT固定電話、携帯電話の通話が制限され職員家族安否の確認に時間を要した。
単身赴任者等の遠方者の安否確認に時間を要した。
職員に次のことを周知(災害時初動マニュアルに次の事項を記載)
(1) 災害時優先電話の活用
(2) 職員に対して公衆電話あるいはメールによる連絡を依頼
災害時初動マニュアルの改訂にあわせて周知する予定



庁舎等点検
夜間の点検は困難。
管理業務が優先して庁舎等の点検が後回し。
夜間等の点検方法の確立
迅速な点検手法の確立
一般職員が的確かつ容易に点検できる庁舎・宿舎点検マニュアルを作成中
施設点検 道路の亀裂や余震により夜間巡視が出来ない場合や危険を伴うなどの二次災害の危険性がある。 点検のためのハード・ソフトの整備 状況に応じた施設点検の実施を一部試行
頻発する震度4の余震での巡視・点検は巡視担当者の負担が大きい。 震度4での点検・巡視基準、方法について統一的な対応策の検討が必要 状況に応じた施設点検の実施を一部試行
職員と運転手が非常参集できないと施設点検に出動できない。 大規模災害時における非常参集状況等を事前に把握 非常参集訓練で参集時間を把握






情報収集 電話が通じずに情報収集・伝達に支障となった。
災害時優先電話の周知と活用
メールを含む複数の連絡方法の実施
メールによる情報連絡を訓練で試行
防災担当者は対応業務に追われてテレビ・ラジオ等の一般情報に疎遠な状況下に置かれる。
一般職員を含めて防災業務を実施。
一般被害を含め局内での情報共有を確立。
災害時に次のことを実施
一般職員がマスコミ情報の収集業務等を担当
一般職員を関係機関に派遣して情報収集を実施
一般被害を含む災害速報を作成して局内等に配布
県・市町村等の被災情報の把握は、自治体の職員が住民の民生安定にあてられるため対応できない。 大規模災害時における市町村災害に関する情報収集体制の確立 災害発生時に技術事務所職員による現地情報収集を試行中。



協定団体 各協会との災害復旧協定の充実が必要。 災害応急対策等の実施に関係する各種協会等と協定を締結 道路建設業協会、補償コンサルタント協会と協定を締結。また、エキスパートとの協定を予定。
事務所・出張所の業務体制 災害対応が長期化する場合の交代要員の確保が困難 防災エキスパートや他事務所職員による応援体制を確立 事務所応援要領及びマニュアルを策定中
施設点検、復旧工事の現場対応、地元対応等を担う出張所の要員確保 防災エキスパートや他事務所職員による応援体制を確立 事務所応援要領及びマニュアルを策定中
電気通信職員等の少数職種の負担が大きい 土木系職員が講習会等で代替できる技術を習得して一部業務をフォロー 講習会等の開催を検討中




応援 応援に行ったが、業務内容が決まっていなかった。 応援要請・派遣の考え方を整理する。 事務所応援要領及びマニュアルを策定中
現場応援者に対する指揮命令系統に一部混乱があった。 現場応援者に対する指揮命令系統の考え方を周知する。 事務所応援要領及びマニュアルを策定中
災害現場(山古志・妙見)に記録班が派遣されていないことから、記録写真が少ない。 災害派遣には、長期・短期に係わらず、専任の記録係を当初より派遣する 記録係の設置について現地本部運営要領に記載


トイレ 災害現場にトイレがない。 簡易トイレの早期設置
災害現場のトイレの開発を技術事務所で実施中
北陸技術事務所に簡易トイレを配備
断水した場合、事務所のトイレが使用できない 簡易トイレの設置あるいは災害現場のトイレを配置
災害現場のトイレの開発を技術事務所で検討中
北陸技術事務所に簡易トイレを配備
マニュアル等 災害時における対応の徹底が不十分。 防災教育・講習会を通じて対応の徹底と防災意識の向上を図る 関係マニュアル類を策定中

前に戻る TOPへ戻る 次へ進む