北アルプスの情報










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隆起と大断層、火山活動による複雑で脆い地質

 北アルプスと通称される飛騨高山は、高く鋭い岩峰や雪渓の山々が連なり、まさにアルプスの名にふさわしい姿です。地質的には古生代の堆積岩を火成岩である花崗岩やひん岩が貫いており、それを火山の噴出物が覆っているところもあります。美しい山嶺は、古代の激しい隆起運動と大断層による造山運動の後、火山活動が加わり、その山塊が徐々に風化することで生まれました。北アルプスの変容は目にはとまりませんが、今も隆起しており、また一方、風化した堆積岩や変成岩などの脆い土壌は崩壊し、土砂となって下流へ運ばれ続けています。また、北アルプス唯一の活火山の焼岳は、火山活動により成長、いわば溶岩流、火砕流、土石流の堆積した山です。脆く崩れやすい地盤に警戒を怠ることはできません。



フォッサマグナと糸魚川―静岡構造線

 フォッサマグナとはラテン語で「大きな裂け目」、名づけ親は明治政府に招かれてきたドイツの地質学者、E・ナウマンです。いまから3000万年前、アジア大陸の下からエネルギーが噴き出し、溶岩が溢れ出すとともに、今の日本列島の元が大陸から分離していきました。南日本はひとかたまり、東北日本はいくつかのかけらに分裂したようです。その後、それらが日本列島に形を整えるころになって、フォッサマグナは発生したと考えられています。日本は、ここを境界にして古い地層・岩石(古・中生層と先第三紀層の花崗岩)の西南日本(ユーラシアプレート)と、新しい地層(新第三紀層の堆積岩および火山岩)のフォッサマグナ地域(北アメリカプレート)に分かれています。フォッサマグナには約10kmにおよぶ堆積物があり、それが土砂災害の要因にもなっていきます。フォッサマグナの西側の縁が糸魚川―静岡構造線と呼ばれる、日本列島を南北に縦断する断層群です。糸魚川―静岡構造線はほぼ姫川に沿って走っています。







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