セーフティークライマー工法

1.工法概要

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セーフティークライマー工法は、リモコン式掘削機械(通称ケンファイター)を使用し、Vの字にワイヤーを張って機械を吊り、オペレーターはプロポ(送信機)にて遠隔操作する工法です。そのため、急斜面でも危険を伴う搭乗操作の必要性がなく、安全に工事を行うことができます。
立木アンカー(立木がない場合は埋め込みアンカー等)を設置し、ウインチ(リモコンによる遠隔操作)による巻き上げ巻き下げにより、機体を登降坂させて掘削作業を行います。
(※アンカー:機械を吊すための杭)

セーフティークライマー工法設置図

セーフティークライマー工法設置図

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    ケンファイター

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    ワイヤー設置箇所

施工フロー図

施工フロー図

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    オペレーターの操縦の様子

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    掘削状況

2.実際に行った施工の考察

機械掘削を実施した結果、以下の考察が得られました。

  1. 行程について
    人力施工の従来工法に比べ、根株や巨角礫の除去作業などは全て機械作業のため圧倒的な工期短縮となり、またコスト縮減に繋がりました。
  2. 品質・出来形について
    人力では取り除き不可能な根株、巨岩塊等の除去作業が行えたため、出来栄えは優れていました。また、地山の凹凸部の整形も綺麗に行え、構造物の品質・出来形向上にも繋がりました。
  3. 安全性について
    無人施工のため、急斜面でのチェンソーによる根株等の除去作業や落石による労働災害等の危険有害要因が排除され、安全性は従来工法よりも格段に向上しました。

以上のことから「セーフティークライマー工法」による施工方法は、「従来工法(人力施工)」に比べ、工期短縮や安全性、コスト縮減の向上に繋がります。