飯豊山系情報

飯豊の自然 流域整備計画

飯豊山系渓流環境整備計画

飯豊山系を4つのゾーンに分け、それぞれにテーマと基本理念を設定
 飯豊山系渓流環境整備の基本的な考え方は、「朝日山系ゾーン」「山系・山ろく自然ゾーン」「飯豊山系ゾーン」「里山ゾーン」の4つのゾーン分けによって、流域の安心な暮らしと自然環境へのいたわりを両立していくものです。ゾーン構想を基本に、飯豊山系砂防工事事務所はさらにきめ細かい整備方針を決定し、新しい渓流づくりに取り組んでいきます。
飯豊山系4つのゾーン
里山ゾーン
 このゾーンは、管内の大多数の人家が分布し人々の日常的な経済・生活圏であり、水田や畑などの農耕地、史跡・文化財など、地域の人々の歴史的財産や社会資本のほとんどが含まれる重要なゾーンです。また人々の地域内外との交流・交通の主要な動線であるJR米坂線、国道113号、主要地方道などの沿線地域ともなっています。現在、観光やレクリエーション面での資源が多いことも特徴で、将来的な“地域おこし”の中心的な領域を形成しています。
荒川流路工
荒川流路工(オートキャンプ場)
飯豊山系ゾーン
 飯豊山系と新潟県側の二王子山系を包含することのゾーンには、玉川上流域、加治川ダム上流域、内ノ倉ダム上流域、胎内川ダム上流域、大石川上流域、横川上流域の一部で構成されています。我が国有数の豪雪地としても知られるこの地域は、河川の水量も豊富で動植物も朝日山系以上に豊かです。地形的に急峻なことから災害の危険度が高いことがあげられますが、その反映として人々の接点という視野に立ったとき、観光資源として極めて高い要素をもっています。
玉川の清流
玉川の清流
朝日山系ゾーン
 大朝日岳を要所として扇状にひろがるこのゾーンは、荒川山形・女川上流域・横川流域の明沢川上流域を含む出羽山地の南端を構成し、ほとんど手つかずの豊かな自然に恵まれています。また位置的には、小国町の中心部・荒川をはさんで飯豊山系ゾーンと向かい合う地勢にあります。標高1870mの最高地点から山麓までの地域は、亜高山帯・高山帯特有の植物や希少な動物も豊かで、自然とふれあうことを目的としたリゾート基地計画なども進められています。
残雪の朝日連峰とミヤマキンバイの群生地
残雪の朝日連峰とミヤマキンバイの群生地
山系・山ろく自然ゾーン
 荒川・胎内川を中心として、飯豊・朝日の両山系ゾーンと社会資本が集中する里山ゾーンとの中間地帯にあたるのがこのゾーンです。ほとんどが山地山麓部であることから、自然環境も比較的良好なことに加え、社会環境場面でも人々のレクリエーション資源としてバランスのとれた区分です。大石川上流の大石ダム周辺は、観光リゾート、レクリエーション利用に最適の立地資産を有していることで、さまざまな構想が描かれています。
恵まれた豊かな自然
恵まれた豊かな自然