信濃川中流域水環境改善検討協議会
第7回協議会
第7回協議会では、以下の4点について協議が行われました。
- サケ遡上調査報告
- 水環境に関する当面の対応方針
- 今後の調査について
- その他
サケ遡上調査報告
サケ遡上調査について説明がなされた後、以下の点について質疑・討論が行われました。
- 今回も成功例数は少ないが、こうしたデータに基づいた検討が大切。
- 今年は中魚沼漁協の協力も得て、再度行ってほしい。
- 宮中魚道での遡上時間ついて。
水環境に関する当面の対応方針
「環境に対する影響が少ないと思われる流量」の検討結果の説明を行った。「環境に対する影響が少ないと思われる流量」とは、
- 動植物の生息環境
- 流水の清潔の保持
- 景観
の3つの視点から設定される流量である。流量を決定するにあたり、検討地点を14地点設定し、魚類の産卵条件やアユの致死温度、サケの遡上経路などの観点から具体的な流量設定を行いました。


「環境に対する影響が少ないと思われる流量」については以下の点について質疑・討論が行われました。
- サケ遡上時の流量70/tsの補足説明について。
- 呼び水が大切
- 流量の増加ですぐに遡上するサケの量が増えるとは考えず、時間がかかると考えるべきである
また、水環境に関する「当面の対応方針」として、水利権更新時まで、「環境に影響が少ないと思われる流量」の範囲での取水制限を条件に付した上で、豊水期における増取水を認める一方、新たに取水された水量分を河川環境の悪化が特に著しい期間に放流することを事務局案として提示した(ここにおける取水制限の流量を取水制限量と呼ぶことにしている)。
また、放流を行う時期については下記の通り提案を行った。


「当面の対応方針」については以下の点について質疑・討論が行われました。
- 宮中ダム案は未調整の部分もあり、JR社内で再検討の上合意していく
- 取水減と増取水との関係について若干取水減になるのではないか
今後の調査について
放流計画が実現された場合の調査について現在考えられる項目について説明がされました。それに対して以下のような質疑・討論が行われました。
- 生物等の物理量の変化をきちんと把握することが大切
- サケの遡上が、漁獲が目的なのか増殖や、遡ることによる効果を目的とするのか整理する必要がある
- 放流における安全面について
- 水利権更新時については、ガイドラインを固定的にとらわれないで、今回のような実物実験をもとに決めていけば良いのではないか
- 西大滝上流ではカヌー遊びが盛んになっているが、放水に伴う上流の水位低下はどうか
- 増放流は、水門を開けて放流する予定
- 景観や流域住民の水に親しむ行動パターンの変化等に対する調査も加えてほしい。
その他
以下の2点について連絡がありました。
- これまでの協議会内容のホームページへの掲載
- 次回委員会開催時期(放流前時点での開催)
最後に新潟大学で実施した減水区間に関するCVM調査結果の報告がありました。
以上で、第6回協議会は終了しました。