宮中歌会始選者、日本芸術院賞、紫綬褒章の受賞、最後に日本芸術院会員に推挙されるなど、日本歌壇の最高峰をきわめた堀之内町名誉市民。昭和61年12月11日、74歳の生涯を閉じた宮柊二(本名・撃)は越後堀之内駅近くの生まれ。少年時代から短歌に親しみ、上京して北原白秋の門に入る。昭和21年に処女歌集『群鶏』を出して歌人としての地歩を固め、その後も確かな歩みで歌を詠み続けた。一方首にも及ぶ歌の中には、ふるさと魚沼の風土を詠んだものも多い。母校の堀之内小学校の庭に立つ歌碑には、自然石に、
空ひびき土ひびきして雪吹ぶく
さびしき國ぞわが生まれぐに
夜もすがら空より聞こえ魚野川
瀬ごと瀬ごとの水激ち鳴る 宮柊二
と刻まれている。終生恋してやまなかったふるさとに対する柊二の想いが伝わってくる。平成4年11月23日、堀之内町役場前(現魚沼市役所堀之内庁舎前)に「宮柊二記念館」がオープン。
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