馬越島
馬越島
早苗を運ぶ(写真提供新潟日報社)
 長い時代のなかで数え切れないほど荒れ狂った信濃川は、集落や家、田畑を流して人々を困らせ、河道をも変え、大小の中州もつくった。馬越島は誕生は不明ながら信濃川の中州では、最も大きい。広さはおよそ50ha。堤防からはとても中州とは思えない。周囲は雑草が生い茂るが、水面からの高さが3mの平坦地は無人だが耕作地である。
 馬越島に鍬を入れたのは食糧難時代の昭和25年、与板町馬越の人々が畑をしていたのが始まり。後に信濃川からの揚水が可能となり、稲作りに転換した。現在、水田は30haにもおよぶが、春の作付け、秋の収穫の運搬に頼りになるのは今でも赤さびた砂利船。春は緑一色、秋は黄金に色づく。
 また馬越島付近は、渡り鳥のハクチョウ・コハクチョウ・オジロワシ・オオワシ・アオサギ・コサギ等が飛来するので、野鳥の観察地として好適地となっている。
寺泊海岸
与板町の空中写真
右上の信濃川の中の大きな島が馬越島(写真提供長岡市)