プランクトン図鑑
●種 名●
ニッチア属
●写 真●
※写真は調査時に採取したサンプルを顕微鏡で撮影した物です。
●分 類●
珪藻綱 羽状目 ニッチア科
●解 説●
珪藻綱は、内陸の湖沼や河川のような淡水域に生息している種も少なくないが、塩分が20〜30‰である海洋の沿岸で、春から秋にかけて適度の水温と陽光による光合成によって繁殖するものが非常に多い。単細胞で、細胞膜はペクチン質を基本とした、珪酸化合物を含み、いずれも被膜を形成している。被膜はあたかも弁当箱の蓋と実のようになっていて、その中に1個の核と葉緑素、葉黄素、珪藻素などの色素を含む有色体を有する。したがって生態時は黄色から黄褐色また黄緑色を呈する。(珪藻綱の解説)
この科の縦溝は通常蓋殻縁に近い竜骨上にあるが、なかにはこれが頂軸上にあるものがある。縦溝は蓋殻の一端から他端に向かって縁に沿って走るが、通常は翼管上には持ち上げられていない。(ニッチア科の解説)
出典:日本産海洋プランクトン検索図説(東海大学出版会)