『砂防工場図』右隅の表題に続けて
「一 石堰堤百六拾九ヶ所
延長三百九拾壱間弐尺
此立坪七百拾四坪三合
此水叩平坪弐百五拾八坪壱合七勺
一 柴工堰堤拾ヶ所
単床延長拾八間壱尺
此平坪九拾四坪壱合三勺
一 柵止連柴工拾壱ヶ所
延長壱万八千四百弐拾六間三尺
一 積芝工九ヶ所
延長八千四百六拾弐間
一 藁網工壱ヶ所
此平坪千四拾坪」
と記されている。
その上、図上には各支流ごとに番号を打って工法を記載している(写真2)。
また図の「図中符号」によると
「≡」で記した「水叩 単床石張」、
「=」で記した「水叩石張ノミ」、
「=」(原図では二色)で記した「水叩 単床柴工ノミ」、
そして「−」で記した、説明はないが、水叩がないもの、
の4種類に堰堤は分析され設置していたことが分かる。
一方、「柴工堰堤」は、10基すべてが支流・柳沢に限定され、中・下流域に設置し(写真2)、「藁網工」は隣村に近い字・横手官林の尾根からやや斜めに、その下手へと施工している。また「図中符号」に説明はないが、図では「積苗」工を3ヵ所にわたって施工していることが分かる。さらに、支流・荏沢4号石堰堤の下流側には「石」「フゾク」と記されている(写真2)ことから、副堰堤を設け、支流・柄木沢54号石堰堤には「沈床」を施工している(写真2)。
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