アルプスSABO NEWS

Date:
2011/02/18
大規模土砂災害を想定したロールプレイング訓練を生坂村で実施しました
 2月15日(火)、生坂村やまなみ荘において、生坂村及び長野県の参加を得て、大規模土砂災害に対応したロールプレイング訓練を初めて実施しました。

 大規模土砂災害は通常の土砂災害と異なり、高度な技術を要するとともに、国、県、地元自治体が密に連携し、減災および二次災害の防止を図るため速やかに対処する必要があります。そのため、通常時においても松本砂防事務所の管内管外問わずに関係機関との連携体制の確立・強化に向けて、各種の訓練、演習を実施し、災害対応能力を高めていくことが大切になります。
 そこで、松本砂防事務所では、@村内を犀川が流れ、ひとたび大規模土砂災害が発生した場合は天然ダム形成等の可能性がある、A松本砂防事務所の管外であるため今まで比較的交流が少なかったなどの点を踏まえて、生坂村を災害想定箇所として選定し、ロールプレイング方式による防災訓練を計画しました。

 「ロールプレイング方式」は役割演技法とも呼ばれ、訓練者はあらかじめ決められたシナリオは知らされず、実際の災害に準じた模擬的な災害条件をその場で与えられ対応を検討するという、限りなく実際の災害に近い状況で行われる訓練です。大規模土砂災害の対応では、より高度で迅速な連絡調整が必要となるため、このようなロールプレイング方式による訓練が災害対応能力を高めるために適しています。

 訓練には、総勢70名余が参加し、訓練者はそれぞれの役割が書かれたゼッケンを着用して、実際の災害さながらに次々に入ってくる情報に対応して対策を検討していきました。松本砂防としても、あまり土地勘が無い管外の地形や地名等に悪戦苦闘したり、通常交流の少ない関係機関同士で情報をやりとりしながら、なんとか時間通りに訓練を終えることができました。私たちが通常実施する訓練とは異なり、見る事、聞く事がはじめてという状況も多々あって、大変貴重な経験を得ることができました。

 この訓練の結果も参考に、今後も大規模土砂災害対策の検討を進めていきます。
訓練の様子
次々に入ってくる情報に対応
記者会見訓練
生坂村長による講評
※写真・「File Data」ボタンをクリックすると拡大写真・データを見ることができます。


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