アルプスSABO NEWS

Date:
2010/07/16
海外からの研修生が管内を視察しました!!
   7月8日(木)、9日(金)の2日間の日程で、世界各国からJICAの研修生が松本砂防事務所管内を視察に訪れました。研修生は7名で、現職はそれぞれ、
  中国: 科学院山地災害環境研究所、
  インドネシア: 公共事業省ポンペンガン・ジェネベラン事務所、
  マレーシア: 気象庁地域予報部、
  パキスタン: 地質調査所火成岩・変成岩地質センター、
  フィリピン: 公共事業道路省北部サマール第二工事事務所維持管理課、
  トルコ: 鉱物資源調査研究所地質調査部リモートセンシング・GIS課、
  ベネズエラ: ボリバル州市民保護防災管理局危機管理課  です。
 
  初日は、主に松本市上高地方面を視察していただきました。
河童橋 →焼岳上々堀沢 →産屋沢・釜ヶ淵堰堤 →牛伏川
河童橋へ行く途中に、観光コースのすぐ上にあるリングネットを見つけ、「登って見に行きましょう!」と。そして、その構造や費用等について熱心に質問を受けました。他国では珍しい工法(日本でも珍しい)に、様々な質問が出ました。また産屋沢の事業計画について古山建設専門官による説明に熱心に耳を傾け、「(日本語の)その資料のコピーもらえませんか?」と言われました。(自国で同じような状況の河川があるのでしょうか。)皆さん、日本製?の一眼レフでパチリパチリと写真を何十枚も撮っていました。撮影は構造物だけでなく、説明時に見せる資料の1枚1枚を撮影する熱心さには脱帽しました。

  2日目は、白馬村・小谷村の姫川を視察していただきました。
姫川源流 →平川渓流再生工 →源太郎砂防堰堤 →松川流路工 →浦川金谷橋
魚道整備状況や現地材を張った床固工とか、景観に配慮した構造物に感心されていたようでした。ところで昼食は、皆さん食習慣も違うため大変でした。結局コンビニで好きなものを買ってもらうことになりました。午後の浦川金谷橋では稗田山を望み、土砂崩壊が約1億m3だと姫川出張所の谷口出張所長から説明を聞いて、驚愕した方もいれば、「いや私の国では3億m3の崩壊があった」とか、世界での状況も聞けました。また土石流が頻発するため無人化施工をして監視員もつけている話に熱心に耳を傾けていました。
  7名の研修生は、3月から日本国で研修のために来日し、全国の砂防事業を視察しています。松本砂防事務所管内の視察では、日本を代表する山岳景勝地での砂防事業や土砂流出が顕著である河川での砂防事業等を通して、日本国での砂防事業の技術を再確認されたようでした。
それにしても皆さん英語でばかりおしゃべりするので、移動するバス車内での絶えない笑い声に、何を言っているのか分からず寂しい思いをしました。外国語を身につけていれば、他国を知ることのおもしろさがより実感できたことでしょう。
底面水抜きスクリーンとリングネット
(松本市上高地・上々堀沢)
牛伏川フランス式階段流路工
(松本市)
平川渓流再生工
(白馬村)
※写真・「File Data」ボタンをクリックすると拡大写真・データを見ることができます。


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