アルプスSABO NEWS

Date:
2010/07/09
扇沢シャッター付き砂防堰堤のシャッターを閉めました。
 松本砂防事務所管内の大町市扇沢の篭川に全国的にも珍しいシャッター付砂防堰堤があります。シャッターを開閉することにより、貯まった土砂を流したり、土石流を防ぐ役割を果たします。
基本的に非出水期には開放して自然な河川の状態にしていて、出水期にはシャッターを閉め突然の土石流に備えるというものです。土砂が貯まったら開放して土砂を流せるので、貯まった土砂を運び出す手間がかからず、いつでも空っぽにしてポケットを確保できる利点があります。似た構造にスリット堰堤がありますが、このシャッター付砂防堰堤は既設の砂防堰堤(スリット堰堤)にシャッターを設置したものです。スリット型より土石流を止める機能をアップさせようと考案されたものです。これは全国でも初めての試みで平成19年度に設置し、その機能・効果については現在追跡調査中です。

 今回は、昨年11月に開放していたシャッター(鋼管)を、本格的な出水期を前に閉める作業を実施しました。ただ閉める作業といっても、重さ約1トンの鋼管をクレーンで吊り上げながら設置するもので、河川の流れを切り廻しながら作業を実施しました。これだけの構造からも土石流の破壊力が想像できます。
 
クレーンによるシャッター(鋼管)
の設置作業
シャッターの固定作業
シャッター設置状態
※写真・「File Data」ボタンをクリックすると拡大写真・データを見ることができます。


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