アルプスSABO NEWS

Date:
2009/12/03
信濃川・姫川砂防工事促進期成同盟会の一行が葛葉山腹工の現場を視察されました!
 平成21年12月1日(火)13:30〜14:10にかけて、信濃川・姫川砂防工事促進期成同盟会の一行9名が葛葉山腹工の施工現場を視察されました。当日は雲一つ無い小春日和で、急崖斜面の法面対策工事を視察して頂くには絶好の日となりました。
 視察された目的は、姫川水系における砂防施設の整備状況を把握し、今後の砂防事業の必要性等について確認するためのもので、当日は、葛葉山腹工の他に浦川の本川や支川金山沢の整備状況も視察されました。
 最初に「姫川水系葛葉山腹工法面工工事(3カ年国債)」の安全掲示板の前で、葛葉山腹工の法面対策を実施するに至った経緯や概要、現在行っている工事の説明などを行ってから、法面対策施工現場を視察して頂きました。
施工現場では、断崖絶壁に近い斜面で、親綱に安全帯を取付た作業員が、法枠にモルタル吹付けを行っている作業を見て頂きました。また、法枠工が仕上がっている箇所や法枠の鉄筋組立まで完了している箇所について作業高台から確認して頂きました。
 なお、現在実施している工事は12月10日頃に今年度分の施工が完了する予定で、その後は来年の4月まで降雪のため休工となります。
【葛葉山腹工とは?】
@姫川河口から約23km上流に位置し、姫川を挟んだ対岸の長野県側にある真那板山(1,219m)の斜面が大崩壊して形成された岩盤崩壊堆積物からなる台地の姫川と接する斜面で、長年に渡り姫川の流水により侵食を受け急崖な崩壊斜面となっている。
A特に近年で顕著な崩壊があったのが、平成7年7月11〜12日にかけての梅雨前線豪雨(姫川豪雨:11日の24時間雨量が300mmを超える降雨量となり、小谷村を中心に大災害を引き起こした豪雨)によるもので、姫川の洪水により葛葉崩壊斜面の足下が浸食されたことに起因して斜面も崩れ、約12万m3もの土砂が下流に流れ出て平岩地先において河床が10mも上昇し、姫川温泉、国道148号、JR大糸線等に甚大な被害をもたらしている。
B葛葉の崩壊斜面をこのまま放置しておくと、台風・豪雨・地震などにより再び崩れて有害な土砂を下流に流し、大災害を引き起こす可能性があることから、浸食をくい止める対策を実施することとし、平成16年度より工事に着手している。
C平成20年までに@)斜面崩壊箇所上層の土砂状地山の切土掘削を行い斜面の安定化、A)崩壊斜面下部の斜面安定を図るための盛土による緩傾斜化、B)切土法面部への植生基材吹付と保育ブロック(苗)の植林、C)斜面雨水の排水効果を高めるための排水工の整備、D)送電線鉄塔部の法枠工と鉄筋挿入工の施工が完了している。
葛葉山腹工箇所全景
法枠にモルタル吹付を行う様子
法枠工の施工箇所の状況
※写真・「File Data」ボタンをクリックすると拡大写真・データを見ることができます。


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