アルプスSABO NEWS

Date:
2009/07/10
JICAの研修生が管内を視察!!
平成21年7月9日(木)から10日(金)の2日間の日程で、JICAの研修生が松本砂防事務所管内を視察に来ました。研修生は、フィリピン国公共事業道路省設計部からバンサオ氏、ベネズエラ国市民保護・防災管理局リスク課からカルセド氏の2名です。
初日は、上高地、奈川、白骨を視察しました。視察中は天候が雨天であったこともあり、明神地区への移動途中で小規模な崩落で一部調査車両の通行が不可能となっている箇所などがありました。両名とも日本国の山岳地域の脆弱さを目の当たりにする機会を得て、驚いていました。奈川では、山腹工が見事に植生回復している様子を視察し、自然との共生について興味を持たれていました。白骨では、自然の力により出来た天然の隧道に驚き、自然の力を再確認したようでした。
2日目は、高瀬川、姫川を視察しました。高瀬川では、新技術工法であるシャッター付砂防えん堤を視察しました。新しいアイデアについて熱心に確認をしていました。姫川では、歴史ある砂防えん堤の源太郎砂防えん堤地点で、姫川出張所長の説明を熱心に聞いておりました。また、同地点で実施している土砂モニタリングについても興味を持たれ、調査方法や設置箇所などを確認していました。その後は、平川渓流再生工での魚道整備状況の説明を受け、午後には浦川で最近出た土石流の説明等を聞き、土砂流出が顕著であることを確認して驚いていました。

両名は3月から日本国で研修のために来日し、松本砂防事務所管内の視察が全国の砂防事業視察の最後であることもあって、有名な観光地での砂防事業や土砂流出が顕著である河川での砂防事業等を通して、日本国での砂防事業の技術を再確認していたようです。
今後とも、両名の土砂災害対策技術の向上と我々砂防事業担当者の国際交流を含め、世界全体で砂防事業の技術向上が図れればと感じました。
平川渓流再生工の説明状況
浦川スーパー暗渠の説明状況
幸田文の碑での土砂災害に関する説明状況
※写真・「File Data」ボタンをクリックすると拡大写真・データを見ることができます。


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