アルプスSABO NEWS

Date:
2009/03/03
半世紀にわたり地域の安全を護ってきた金原砂防えん堤の補強に着手!!
  松本市奈川に昭和34年3月に完成した高さ18m、長さ75mの金原砂防えん堤において幾度となく遭遇した土砂流出により本堰堤の下流部が洗掘され基礎部も露出し底抜けの危険になった事と一部、堤体からの漏水が見られ凍結、融解を繰り返し風化していく危険が発見された事より砂防えん堤の補強工事に着手しました。
  施工は、当時、先端的な築造技術を導入して、「矢羽小谷積(やばねこたにづみ)」と言う石積み工法で施工されています。この工法は、(1)石材の形質を揃えると美しく堅固。(2)練積(つなぎにコンクリ−トを用いる技法)。(3)景観上、配慮を要する場所に適当であり、昭和58年7月に発生した大災害にも効果を発揮するなど旧奈川村の基幹堰堤として、半世紀にわたり地域の安全・安心の確保に役立ってきました。  
  補強工事は、平成20年12月12日に着手し、洗掘対策として洗掘されている本堰堤の前面に副堰堤及び水叩きを構築し、水褥池(プール)を作り土砂流出によるエネルギーを低減し洗掘・底抜けの防止を図るものです。
  えん堤の修景には、「矢羽小谷積(やばねこたにづみ)」の既設えん堤と同様に見えるよう本物の石を表面に使用したEKウォールと言う残存型枠を使用しています。
  H21.3.2(月)に本堰堤の前面の掘削により基礎地盤が見えてきたので副堰堤の基礎地盤が設計に対して、地耐力が大丈夫であるかの確認を行いました。設計は、岩塊・玉石での地耐力で行っていましたが現場は風化及び節理が多いものの軟岩T程度であり、設計に対して十分であることが確認されました。
  基幹堰堤である金原砂防えん堤の補強対策を早期に完成させ、地域が安全で安心できる美しい地域となるよう努力しますのでご理解、ご支援をお願いします。
  
半世紀にわたり地域を護ってきた金原砂防えん堤
土砂流出により洗掘された金原砂防えん堤
土砂流出により洗掘された金原砂防えん堤
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