アルプスSABO NEWS

Date:
2009/02/06
平成20年度 第4回 中部ブロックA 現場技術研修会を開催!!
  平成21年2月5日(木)PM0:15〜PM3:15にかけて松本砂防事務所、千曲川河川事務所、高田河川国道事務所の近隣事務所を中部ブロックAとした平成20年度、第4回現場技術研修会を松本砂防事務所の上高地の焼岳建設監督官詰所情報棟と梓川本川帯工及び五千尺ネット設置工事現場において実施しました。
  この現場技術研修会は、出張所係長を中心とした若手職員を対象に北陸地方整備局管内の近隣事務所を7つのブロックに分けて実施しているもので色々な技術の伝承や現場技術力の向上を図ることを目的に実施しているものです。
  国道158号線沿いの村の駅『アルプスの郷』にて現場技術研修会の参加者が合流し、長野県発行の県道上高地公園線の通行許可証を配布後に焼岳建設監督官詰所情報棟に行き説明、議論しました。研修会には、研修生、外部支援者、内部支援者など16名が出席のもと行われました。
  焼岳建設監督官詰所情報棟では、『松本砂防事務所の上高地での災害と取り組み』と題して上高地での過去の災害や観光客及び登山者が年間150万人程度訪れる上高地での砂防事業の必要性などの説明を昼食を食べながら説明がありました。
  又、座学として外部アドバイザーの中嶋勝美氏より最低気温が−20℃を超える極寒地におけるコンクリートの品質管理についてと題して、コンクリートの材料、配合、練り混ぜ、運搬及び打ち込み、養生、型枠及び支保工等に対しての個々での留意事項などについて経験を活かして詳しく説明をして頂きました。
  その後、凍結して路面がテカテカとなっている資材運搬道路を車で移動し、明神池近くで施工中の梓川本川帯工及び五千尺ネット設置工事現場で建設監督官より工事の概要と本工事でのコンクリート打設における冬期寒中コンクリートの施工における対応状況などの説明がありました。
  明神より五千尺(河童橋の近く)の現場に移動する際には、行きは何もなく通行できましたが帰路では、氷結した氷の固まり(30cm程度)が資材運搬道路の路面上に多数、散在して通行出来なくなるというアクシデントに遭遇しました。今回、冬の極寒の中での施工の厳しさと、この時期としては、未だかってない暖かい日などは、作業員の皆様が今日のように氷の固まりの落下、雪崩などの危険と隣り合わせでの作業を強いられていると言うことを痛感させられた研修会でした。
  今回の研修では、上高地は中部山岳国立公園特別保護地区に指定されていると共に文化庁の特別名勝・特別天然記念物として指定されている箇所でもあり一日、多い日で登山者、観光客が8,000人くらいの人が訪れており、災害の際には、昭和54年の豪雨の時に約3,000人が孤立状態になるなどの被害があったように一つの町が孤立すると同様な事態になりかねない状況の中で地域防災計画に守られない観光客や登山者などの生命・財産を守るべき砂防事業の必要性がある事や観光シーズンを外した時期の極寒地に寒中コンクリート施工している時の品質確保状況などを体験できた有意義な研修会でした。
  
室内での現場技術研修会の様子
梓川本川帯工現場にて施工状況視察
直撃を免れた道路上に落下した氷の塊の除去状況
※写真・「File Data」ボタンをクリックすると拡大写真・データを見ることができます。


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