アルプスSABO NEWS

Date:
2008/12/23
平成20年度 第1回 焼岳火山噴火緊急減災対策砂防計画検討会を開催!!
  平成20年12月22日(月)PM1:00〜3:00にかけて松本市役所別棟3F大会議室において平成20年度第1回焼岳火山噴火緊急減災対策砂防計画検討会が開催されました。
  本検討会は、平成19年4月に、国土交通省により『火山噴火緊急減災対策砂防計画策定ガイドライン』が纏められたことから、本ガイドラインに基づき、活火山である”焼岳”の噴火現象に対応するための『焼岳火山噴火緊急減災対策砂防計画』を策定するために開催をはじめたものです。
  検討している”焼岳”は、1万5千年前に活動をはじめて以来、噴火を繰り返してきた活火山です。約2,300年前の噴火では、火砕流が発生して蒲田川や梓川を堰き止め、近年では、大正池をつくった1915年(大正4年)の噴火や足洗谷で泥流が発生した1925年(大正14年)の噴火、噴石により2名が負傷した1962年(昭和37年)の噴火など、約40〜50年周期で噴火が起きるなど、地元の生活に脅威を与えています。
  こうした焼岳の火山災害等から住民の生命・財産を守るため、国土交通省松本砂防事務所や神通川水系砂防事務所ならびに長野県・岐阜県では、地元市町村・関係機関と協力しながら、平成2年より『焼岳火山砂防基本計画』の検討を始め、焼岳火山監視システムの整備、焼岳火山防災マップの作成・公表などを行ってきています。
  『焼岳火山噴火緊急減災対策砂防計画』の策定にあたっては、平常時からの準備しておく事項や噴火発生時の役割分担、ソフト対策の連携などを検討・協議しておく必要あることから、焼岳に関わる国・県・市の各防災関係機関や学識経験者等からなる検討会を設けたものです。
  検討会の委員長には、京都大学大学院農学研究科教授 水山高久氏、委員には、信州大学理学部教授 三宅康幸氏、京都大学防災研究所准教授 付属災害観測実験センター穂高砂防観測所長 堤大三氏、京都大学防災研究所准教授 付属地震予知観測センター上宝観測所長 大見士朗氏、三重大学大学院生物資源学研究科准教授 山田孝氏、産業技術総合研究所 地質情報研究部門火山活動研究グループ研究員 及川輝樹氏に就いて頂いています。
  構成機関には、国土交通省、気象庁、環境省、林野庁などの国の機関と長野県、岐阜県の担当部署の他、松本市、高山市などの防災担当、消防署、警察などが参加して開催されました。
  今回は、第1回と言う事もあり、神通川水系砂防事務所長より開会挨拶の後、委員の紹介、設置趣意書、規約が採択されました。
  その後、@活火山対策に関する近年の動き、A火山噴火緊急減災対策砂防計画、B焼岳周辺における火山防災対策の現状、C焼岳における火山防災戦略、D今後の検討方針などについて事務局より提案・説明があり委員の皆様にそれぞれについて討議して頂きました。
  今後、ワーキンググループを設置しながら平成22年度までの3ヶ年にわたり検討していく事としています。今年度は、H21.3月までにワーキンググループ2回、検討会の2回目を開催し、計画策定の基本事項の整理や対策方針の設定を検討していくことを確認し、閉会となりました。
  

第1回 焼岳火山噴火緊急減災対策砂防計画検討会の様子
第1回 焼岳火山噴火緊急減災対策砂防計画検討会の様子
第1回 焼岳火山噴火緊急減災対策砂防計画検討会の様子
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