アルプスSABO NEWS

Date:
2008/11/18
雪が舞う寒い中、インドネシアのアグス氏が上高地の砂防事業を視察!!
  平成20年11月18日(火)AM9:00〜PM3:00にかけてインドネシアから来日中のIr.Agus Sumaryono,Dipl.HE(アグス氏)が松本砂防事務所管内の上高地で実施している砂防事業を視察されました。
  アグス氏は、地すべりを研究されているようですが、色々な砂防施設も見たいと言う事で、小雪の舞い散る中を案内しました。
  最初は、登録有形文化財に指定されている釜ヶ淵砂防えん堤をみて昭和初期(1944年)の我が国で最大規模のアーチ式砂防えん堤を見て頂き『矢羽小谷積』という美しく堅固で景観にもよく64年の月日を経過しても丈夫な
先端的な築造技術などを紹介しました。
  次に上々堀沢に築造されている底面水抜きスクリーンえん堤及びワイヤネット工も見て頂き、この8月に流出してきた土石流を見事に捕捉している状況もつぶさに見て頂きました。この他にも現在、工事中の五千尺砂防えん堤のネット設置工事も見て頂くとともに焼岳建設監督官詰所にも立ち寄り上々堀沢で発生したH14,H16の土石流の状況なども動画で見て頂きました。
  アグス氏は、赤道直下の暖かい国の育ちなので、小雪の舞い散る上高地は、非常に寒かったようです。上高地では、春から秋にかけての観光シーズンは砂防事業を中止し、これからの−20℃ともなる気象条件の厳冬期に砂防事業を実施する事など説明したところびっくりされていました。
  又、上々堀沢の土石流の動画は非常に興味があったようでダビングして欲しいという要望も出されました。
  今回、時間もなく寒い中での上高地のみの案内となりましたが、アグス氏がインドネシアに帰郷され松本砂防事務所で実施している砂防事業が少しでも参考にされお役に立つことを願うばかりです。
上々堀沢の底面水抜きスクリーンえん堤及びワイヤネット工の視察
五千尺砂防えん堤のネット工施工箇所の視察
焼岳建設監督官詰め所にて上々堀沢の土石流の動画を鑑賞の様子
※写真・「File Data」ボタンをクリックすると拡大写真・データを見ることができます。


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