アルプスSABO NEWS

Date:
2008/11/10
北陸地方整備局次長が姫川流域の砂防事業を視察!!
  平成20年11月7日〔金〕AM、北陸地方整備局次長が松本砂防事務所管内の一つである姫川流域を視察されました。
 次長とは、蒲原沢土石流災害の慰霊碑前で待ち合わせ、最初にH7.7.11梅雨前線豪雨災害の被害の概要とH8.12.6に、それらの災害復旧に従事していらした作業員14名の尊い人命が失われた土石流災害の概要を説明し、国土保全のため、当地域の発展に協力して頂いた14名の御霊に哀悼の誠を捧げてお参りをして頂きました。
 又、当地先では、文亀元年(1502年)1.28の越後南西部地震(M6.5〜7.0)に発生したと言われている真那板山の大崩壊の説明やH7.7月の出水で葛葉峠左岸山腹斜面の直下が渓岸浸食を受けて12万m3の土砂が流出し、葛葉地区下流部では、河床が約10m上昇し、越水や土砂氾濫し姫川温泉、国道148号線、JR大糸線等に甚大な被害をもたらした災害の説明なども行ないました。
  蒲原沢の視察の後、明治44年(1911年)8月8日に、なんの前ぶれもなく突然大崩壊し、山の北側が長さ約3,270m、幅約1,090m、高さ約300mが、すべり落ちと言われている稗田山の大崩壊の爪あとが今も残る浦川にも案内し、荒廃状況や流出土砂の抑制のため実施している金山沢渓岸工工事の無人化施工技術なども見て頂きました。
  又、平川にも案内し、魚類の生息環境の提供や河道内の修景に関する要望を踏まえて地域の意見も反映しながら実施している『平川渓流再生工』と『源太郎砂防堰堤』や、脇にある『はじめに砂防ありき』の石碑にも案内し、昭和49年から平成2年までの4期16年の永きにわたり、白馬村長をされた、横沢裕氏が観光客数が年間、約340万人も訪れると言う白馬村発展の歴史を見たときに、絶えず村の発展の前に前にと砂防事業が進められてきたことを忘れとはいけないという意味を込めて、口にしていた言葉であり、地域にとって砂防事業が理解されていることなどを説明しました。
次長からは、この石碑を見て、『地域にとって砂防事業が理解されていることは良いことだ。皆に知ってもらわないといけないなぁ』と事業に対して力強いお言葉を頂きました。
 松本砂防事務所としても今後も”安全で安心できる美しい地域”を目指し、地域が発展するよう地域の皆さんの意見も取り入れながら事業を実施していきたいと考えていますのでご理解、ご協力をお願いします。
稗田山の大崩壊の爪あとが残る金山沢と金谷橋
源太郎砂防堰堤とはじめに砂防ありき石碑
※写真・「File Data」ボタンをクリックすると拡大写真・データを見ることができます。


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