松本砂防工事事務所では、技術の向上と建設業界の発展を図ることを目的に、毎年、前年度に完成した工事及び業務委託の中から、その出来映えはもとより、自然環境や景観に配慮し、創意工夫を図り、極めて厳しい施工環境において適切な品質管理、出来高管理を行い、無事故かつ無災害で工事及び業務委託を完成させた方々に向け事務所長表彰を行っています。
去る7月22日に行われた表彰式では、以下の工事及び受注者の方々が受賞されました。
1) 横沢砂防堰堤工事
金森建設株式会社
−受賞理由等−
横沢砂防堰堤は、平川の基幹堰堤である源太郎砂防堰堤の上流に位置し、平川左支渓崩沢直下流に平成11年度より施工され、平成13年度に完成しました。周辺は、北アルプスの山々に抱かれた自然豊かな所であり、環境・景観に配慮しながら機能的にも耐久性のある間知石を使った工法が採用されています。
安全管理、施工方法の創意工夫を行い、工事の出来映えが優秀で無事故・無災害で工事を完成させた点が高く評価されました。

2) 大冷下流砂防ダム取付護岸工工事
株式会社相模組
−受賞理由等−
本工事は、鹿島川の上流である大冷川の緑の遊砂地として平成12年度から開始された巨石護岸工事です。
大冷地区は鹿島槍ヶ岳の登山口の入り口にあたることから、工事にあたり住民や関係機関との十分な調整をとりながら工事を実施した結果、事故や地元とのトラブルもなく工事を完成させ、また、現場内およびその周辺の環境に配慮し、適切な品質・出来形管理を行い、無事故・無災害で品質及び出来映え等、優れた砂防施設を完成させた点が高く評価されました。

3)大所系・奈川系多重無線回線及び砂防情報システム等設計業務
電設コンサルタンツ株式会社
−受賞理由等−
本業務委託は、当所管内の土石流等による災害発生情報の把握、災害復旧情報の把握等、災害情報を正確に把握し、地域住民に情報提供を行うネットワークの構築を行う設計を行いました。
実施にあたっては、国土交通省防災情報システムに関する情報通信技術、電子情報技術、無線技術、画像情報処理技術の他、電源システムとして、省エネルギー対策のための自然エネルギーの導入の可能性の検討を併せて行うなど、総合的なシステムとして設計を行う必要がありました。また、本業務にあたって、電気事業法、電気通信事業法、電波法をはじめ、国土交通省制定の電気通信及び土木関係の各基準類を十分に理解した上で本設計業務を行った点が高く評価されました。

4)東俣第2号上流砂防堰堤用地調査等業務
株式会社ナカノアイシステム
−受賞理由等−
当該業務は国有林野内の用地測量及び立木調査等を行うもので、林野庁が定める測量規定に精通し、森林管理署並びに森林管理局との打合せ・調整等を密に行い、所管換等に必要な成果品の作成をスムーズに行った点が高く評価されました。

―北陸地方整備局長表彰受賞―
○ 鳴沢第1号砂防堰堤工事
株式会社 傳刀組
−受賞理由等−
本工事は、篭川上流の鳴沢で平成8年度から施工された鳴沢砂防ダム群の一環として行われています。
鳴沢地区では、工事にあたり住民や関係機関との十分な調整をとりながら工事を実施した結果、事故や地元とのトラブルも無く、無事工事を完成させました。 また、現場内およびその周辺の植物への影響を最小限にすることを目的に、仮設計画時において仮排水路、進入路、資材置き場等を検討した上で伐採や除草範囲を必要最小限にとどめ、さらに景観に配慮しながら工事を実施し、かつ、適切な品質・出来形管理を行い、無事故、無災害で出来映えに優れた砂防施設を完成させた点が高く評価されました。

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