大地は、気の遠くなるような長い年月の間に、自然のさまざまな活動によって地形を変えてきた。そうした地形は私たちの身近な場所でも見つけることができるよ。自分の目で実際に観察してみよう。
河岸段丘 扇状地 V字谷
・谷が土砂でうめられて広い川原ができ、その中を川が流れる。
土地がもち上がり、もとの川原の中に幅のせまい新しい川原ができ、もとの川原が段丘となる
土地がもち上がるたびに、上と同じ働きによって何段かの段丘ができる
川が山から平地に出た所では流れがおそくなり、上流から運ばれてきた土砂や石がたまる
大水のたびに、川は流れを変えながら土砂や石を押しだしていき、扇形の地形が大きく成長していく
扇状地は水がしみこみやすく、川の水の一部は地中にもぐって流れ、扇状地の先端からふたたび湧き水として地上にあらわれる
川の流れが急な場所ではさかんに川底がけずられていく
川底が深くなるにつれて川の岩がくずれ、両岸のがけがそそり立つ川幅のせまい谷川ができる
横断面がアルファベットのVに似ているからV字谷とよばれる
自然は芸術家だ!高瀬渓谷の噴湯丘と球状方解石
 高瀬川上流、温泉がふき出している湯俣川の「地獄」という所には、炭酸カルシウムなどの温泉噴出物が堆積してできた噴湯丘があるよ。大きなものは高さが5m。温泉がふき出している穴の中に真珠のような球状方解石ができているものもおるんだ。国の天然記念物に指定されている。
 また、高瀬渓谷のような形は見られないけれど、安曇村白骨温泉にも噴湯丘と球状方解石があるよ。