長者ヶ原から見つかったたくさんの出土品の中に、ヒスイの原石や完成したヒスイの玉、未完成の玉、さらに玉を作るのに使われた石器材料などがあった。このことから、長者ヶ原遺跡はヒスイの玉作りを行っていた地だったことがわかったんだ。
ヒスイは、日本でもごく限られた場所でしかとれない石。そのヒスイがとれる小滝川や青海川を近くにひかえて、長者ヶ原遺跡では盛んに玉作りが行われた。ヒスイを加工したとされる遺跡は、これまでに長者ヶ原のほか、新潟県、長野県、富山県で数ヶ所見つかっているだけ。ということは、他の地域ではとれないヒスイが貴重な交換物として利用され、糸魚川周辺を起点として西へ、東へ、南へとヒスイロードをのばしながら全国にひろがっていったんだね。 |