遺跡からは、一体どんなものが発掘されているんだろう。年代によってちがうけど、土器、石器、鉄器、身につけていた首かざりと耳かざりなどの装飾品、土偶という土で作った人形、さらに古代人が食べた貝の殻、貯えておいた穀物や木の実が炭化したものなど、さまざまなものが見つかっている。
 また、古代人たちは、自然に対しておそれ、うやまう気持ちを持っていたので、信仰のためのものも多い。首かざりや耳かざりも魔よけの意味あいが強かったんだ。
糸魚川市の長者ヶ原遺跡で見つかった火えん土器は動物をイメージさせるような豪華な取っ手がついていて、表面には複雑な縄模様がつけられている。これは一つの遺跡からいくつも見つかっていない。内側にはススが付いているともいわれ、きっと集落の神まつりのときに、中に動物の肉を盛って、火でこがして神様にささげたんだろうね。
 それらのものを調べることによって、記録の残っていない時代の人たちがどんな生活をしていたかをうかがい知ることができるんだ。