野麦峠床固工群
梓川流域・奈川村

施設の場所 寄合渡より39号線(野麦街道)を通り約2km
施設の概要・特徴 奈川の上流部分、野麦峠から続く渓流に沿って設置された数キロメートルにわたる長い床固工群です。上流や流れ込む沢には砂防えん堤が各所に設置されています。この流路工は環境に配慮した工夫がなされています。栃洞沢では偽岩を使った流木止を見ることができます。
付帯施設の有無 なし
学習のポイント 野麦街道は『女工哀史』で有名ですが、奈川村では野麦峠周辺を「ヒストリーゾーン」として名づけ、歴史と自然を体験できるゾーンと位置付けています。
野麦峠床固工も、こうした計画を考慮して村の文化や地形、風景などを生かせるよう整備が行われています。災害を防ぐ役割と共に、文化や自然との共生、そして人々が楽しめ、安らげる施設作りが行われています。
また、近くの栃洞沢には、流木止めがあります。上流から流れ出た大木が自然の流れをせき止め、土石流を発生させることがないようにする施設です。川の中に突き出た大きな流木止めは、子どもたちの疑問と関心を生む格好の教材になるでしょう。
付近の見学コース
奈川渡(ながわど)・水殿(みどの)・稲刻(いねこき)の3ダム
東京電力のダムで、3ダムで総貯水量約2億トン。発電だけでなく松本盆地の農業用水にも利用されています。奈川渡ダムの下に発電所があり、その高さから水の落差の利用を実感できます。
V字谷
水殿ダムの近く、鵬雲崎(ほううんざき)から奈川渡ダムまでははっきりとV字谷が観察できます。なお、鵬雲崎には山腹工があります。

環境に配慮した野麦峠床固工

見た目もユニークな栃洞沢の流木止め
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