松川流路工
姫川流域・白馬村

施設の場所 国道148号線、白馬村の松川橋を挟んで上・下流域
施設の概要・特徴 松川は姫川の上流にある川で、白馬岳、唐松岳を水源としています。流域はフォッサマグナの線上に位置し、崩れやすい地質であるため、崩壊した土砂が河床を上昇させ、大雨による洪水をたびたび引き起こしてきました。こうした被害を防ぐため、松川床固工群が建設されました。
付帯施設の有無 トイレ
学習のポイント 松川流路工では、さまざまな生物が生息しやすい環境を確保するため、瀬、淵、中州をつくり、自然の流れに近い澪筋(みおすじ)をつけています。床固工には魚道を設置し、またもともと松川に生えていたカワラグミを中州や河岸に移植するなど、自然に配慮した施工を行っています。
護岸は河床にある転石を利用した石積みにして、護岸の傾斜をゆるやかにして自然景観に溶けこませる工夫もしています。このように、防災機能を果たしつつ、人々が川に親しめる空間にするとともに、自然環境の保全にも配慮した整備が行われていることが理解できます。
付近の見学コース
松川河岸の地すべり地
松川流路工の少し上流、白馬大橋近くで地すべり地を見ることが出来ます。ここは地層の不整合面が露頭しているところです。
名水百選の姫川源流湧水
湧水量1日に8000立方メートル。付近の親海湿原とともに長野県自然環境保全地域。
塩の道佐野坂コース
フォッサマグナに沿い糸魚川市に至る塩の道のうち、中綱湖・青木湖近辺は佐野坂の石仏群もあり昔の様子をとどめています。

松川床固工群は景観にも配慮しています。

整備された河川敷は水に親しむ空間として利用されています。
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