野麦峠は、明治から大正にかけ飛騨の少女たちが諏訪地方の製紙工場へと越えていった峠道でした。この街道沿いに奈川が北上し、その上流部約5.3kmが野麦峠流路工の整備区間です。
 この地域は、ひとたび台風や集中豪雨に見舞われると多量の土砂が流出し、土石流や崖崩れなどの土砂災害にさらされてきました。
 このため、昭和26年から直轄砂防事業を開始し、砂防堰堤による支渓流の整備が概ね図られたことから、平成5年度から奈川本川の河床の安定、土砂災害・洪水氾濫防止を目的とした野麦峠流路工事業に着手しました。本年度、この工事がほぼ完成を向かえ、平成15年10月4日、関係者ご臨席のもとで竣工式が執り行われました。
野麦峠流路工 野麦峠流路工 位置図

奈川村長より野麦峠流路工の竣工にあたり