土石流危険渓流における無人化施工について株式会社 守谷商会 浦川第7号砂防堰堤工事 現場代理人 ○ 宮入 文夫
1.はじめに本施工流域「浦川」は、乗鞍岳(2,418m)を源流とする唐松沢と日本三大崩壊地の一つである稗田山 (写真−1)を抱える金山沢から形成され、姫川に合流する平均河床勾配1/6、流域面積22km2のわが国でも屈指の荒廃渓流であります。周辺地質は、稗田山大崩壊により流下した崖錐堆積物が段丘し、また、流域全域には、渓岸侵食、山腹崩壊が多く見られ度々土石流が発生し、下流集落への影響が危惧されています。このような背景から、浦川第7号砂防堰堤は平成12年度より着手、 本施工においては、継続2期工事であり、副堰堤・第2副堰堤・側壁・水叩き・コンクリート打設量約6,500m3を施工します。(写真-2) 2.施工上の課題点今年4月、唐松沢上流域で土石流が発生し、 発注者 から工事一時中止指示をうけ、工事再開に向け更なる安全対策の必要性が求められ、改善・検討を行った。
3.本体工事における無人化施工の試みと機器開発の導入@本体工事における無人化施工の採用と検討課題
新開発−3 無人化型枠設置(L型擁壁・大型土のう)
4.土石流危険渓流における安全対策としての無人化施工今後の課題
5. まとめ土石流の安全対策として、監視体制の強化・改善、システムの構築、土石流抑止工の設置、危険エリアでの無人化施工等多種多様な対策を講じてきました。しかし、自然の猛威は予想もつかないほど過大であります。私自身、実際に土石流に直面し危険性の高さを感じ、協議会による合同避難訓練の実施、他工区との情報交換また、現場従事者が常に危機意識を持って作業することが大事であると考えます。
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