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●香りへの意識と環境
環境省のかおり風景100選と松本市かおり環境都市モデル事業
・環境省、松本市などの行政機関が「香り環境」に関する事業に取り組みを見せる。香りが良好な環境を保つための重要な要素である事が認められ始めたのではないか。
・環境省では「かおり風景100選」の選定。松本大名町通りのシナノキのかおりが100選のうちに選ばれる。
・松本市は環境省より「かおり環境モデル都市」に指定され、環境省の委託事業として、かおり環境の保全と創造、悪臭低減、松本市かおりポイントマップの作成などの事業を行っている。
(環境省、松本市ホームページ参照)
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オフィスでの香り環境について
オフィスに「香り空調システム」を導入する動きが見られる。香りを空間装飾の1つと考えているだけでなく、仕事の能率アップ、快適性や健康を考えた環境づくりと言う事にねらいを置いていると考えられる。 |
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仕事の能率と香り
オフィスによる香りと環境について研究されている、空気調和・衛生工学会の岩崎基行先生の「香りの効果実験」のデータを参考。(別紙資料参照) |
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松本砂防事務所での香り環境は?
松本砂防事務所のオフィスの香り環境はどうか?。
・1日のうちで様々なにおいが発生するが、一番強く感じるにおいは煙草のにおいである。
・現状は、外から入ってきた瞬間から常時感じられ、庁舎内に1日いたとき体中に煙草のにおいが付着する。
・多くの人々が働く場所として、全ての人が健康で快適に過ごすことが出来る環境とは言えない。
原因として、@空調・換気設備も機能不充分で換気が十分にされない。
A快適で機能的だと感じられる喫煙スペースが十分確保できない。
B分煙化されていない為、いつでもどこででも自由に喫煙が出来る状態にある。
などが挙げられる。 |
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オフィスでの香りの注意点
・喫煙者にとって、ストレスの解消、仕事の能率アップ、リラックスのできる煙草も、非喫煙者にとって煙草のにおいは、非常にストレスを感じ、仕事の能率も落ち、体に悪影響を与える公害である。逆に良い香りとされる植物の精油、香水、芳香剤なども用法用量を守れば良い効果が期待できるが、香りが強すぎたり、誤った使用をしたり、嫌いな香りの場合、それは悪臭であり、ストレスとなり体に悪影響を与える。
・多くの人々が働くオフィスでは、全ての人がにおいに対してストレスや不快感を感じないように、快適で健康を保てるような環境づくりがされなければならない。
・オフィスに、ゴミは落ちていないか、整理整頓しているか、ということと同様に、空間に漂う香りもオフィスの印象を決める要因である。悪い香り環境は改善に努めたい。 |
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●まとめ
近年の都市化に伴い、私達は公害化した様々なにおいにさらされている。また人間の嗅覚の鈍化により、かおり・悪臭の識別感覚の減退を起こし、さらに周囲のにおい環境に対する無関心から悪臭問題が引き起こされている事も考えられている。その中で、「香り環境」という新しい考え方を取り入れ、身近にある良いかおりに気付くことを通して、身の回りの悪い香り環境の改善につなげ、かおりある自然や文化・質の高い生活環境づくりがされることが望ましい。 |
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GoLive CyberStudio 3 にようこそ(http://www.fsinet.or.jp/より参照)
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香りと環境
岩崎 基行著(空気調和・衛生工学会編)
本の概要
私達が快適性と健康を保った過ごしやすい環境とは、自然界特に森林のような環境であると著者は考えている。この本では、香りのもつ性質や香りが人に与える影響について説明。加えて、人に好ましいと言える森林のような環境を作り出すための香りシステムについてや、香りシステムの設置方法がオフィスに絞った研究内容で書かれている。
においが人に与える影響について
良いにおいの空間:深く深呼吸する傾向が出て、血液中の酸素濃度が高まり健康によい。
悪いにおいの空間:忌避反応のため呼吸が浅くなり、必要な酸素摂取量が下がり、血液中の酸素濃度が低下する。その結果、血液中のpHが酸性に傾いて、様様な病気にかかりやすくなる。
自然はなぜ人間の身体によいのか?例:森林浴
能動的効果(肉体面):
歩くことで、普段使わない筋肉を軽く汗をかくくらいに使い、その結果全身の血行をよくし、身体各所の疲労度のバランスをとる。また現代人に不足しがちな歩行量を補い老化を防止する。
a.視覚→光の波長を含む木々の緑を眺め、同時に近くの枝葉から遠くの山々を眺めることにより、毛様筋の弛緩・緊張を行い目のつかれをとる。
受動的効果(精神面):
b.聴覚→小鳥のさえずり、小川のせせらぎ、高い枝を抜ける風の音や虫の音などが適度な刺激となって心身の疲れを癒してくれる。特に風による葉ずれ音は、鉄筋コンクリートの室内では含まれていない6000Hz以上の高周波成分を含み、詩人病を予防し、老化現象を防止する効果がある。
c.触覚→さまざまな方向から吹くそよ風が、歩行により火照った皮膚を冷やし、生理的・心理的心地よさを与える。
d.臭覚→木々や草花の発する香り成分が、心理的・生理的にリラクゼーション効果を促す。
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