近世における交流と連携
 江戸時代は北陸地域と他地域との交通連携が盛んになった時期である。
 陸路では、佐渡相川の鉱山が幕府直轄地となり、金銀を江戸まで運ぶ「会津通り」「三国街道」「北国街道」が佐渡三道、佐渡路と呼ばれるほどであった。中山道鳥居本から分岐する「北陸道」が、北陸地域の各国を連絡していた。
 海上交通では、西回りで蝦夷と大阪を結ぶ「北前船」が活躍し、途中の寄港地である北陸地域の各湊が栄えた。また、河川交通が最も盛んな時代で、阿賀野川・信濃川・神通川・小矢部川などで特に盛んであった。

図 近世の交通路
資料:児玉幸多編『日本史地図』(吉川弘文館)


図 江戸時代の海運航路
資料:『日本の歴史』(小学館)


図 江戸時代の水上物流
資料:新潟日報社