黒部川Field Reports No.087



<入善町のチューリップ>
 入善町のチューリップは、主に球根を育てるために栽培されています。
 そのため、球根に栄養がいくよう、花が散る前に手で花を摘んでいます。その後、土の中で球根を太らせ、6月末頃に球根を収穫をします。
 今日は、当工事事務所が海沿いで離岸堤を施工している、入善町の目川地先に広がるチューリップ畑の花摘み風景をのぞいてみました。
 入善町のチューリップ球根栽培が今日の盛況を表した原因は、この地の自然条件に起因します。入善町は、黒部川扇状地の中央に位置し、浅耕砂質土壌地帯で水はけがよく、チューリップの球根栽培に非常に適しています。また、農業生産にはマイナスとなる積雪も、チューリップには逆に地中の温湿度を平均に保ち、秋に植え込んだ球根を外界の気象条件の変化や霜害から守る役割を果たします。3月の雪解けと同時に目が伸び始め、わずか一ヶ月余りの4月下旬から5月上旬にかけて開花し花を摘み、その後一ヶ月余りで収穫期となります。
 このような自然条件に恵まれ、この時期、入善町の風物詩として、色とりどりの鮮やかなチューリップと、その花摘みを楽しむことができます。

 ≪入善町目川地先・チューリップ畑≫
手前側の花がないチューリップは花摘みが終わっています。
奥に見える林は海沿いの防風林です。
色とりどりの花を咲かせています。
この入善町全域では約100種類のいろいろな種類のチューリップが楽しめます。

02/4/22
報告 : 調査課 K.A