黒部川Field Reports No.186
 
 
 フィールドレポートNo.155にて離岸堤のご紹介をしましたが、今回は「人工リーフ」についてご説明します。人工リーフは亜熱帯地方の海岸に見られる珊瑚礁(coral reef )の有する優れた波浪制御機能を応用し、岩石などでリーフを人工的に築造し、海岸保全を行います。
 
(1)外観、目的
 人工リーフは完全に海面に潜っているため、人の目からは見えません。潜るか、空からでしかわかりません。
 右側の写真の黒い影が人工リーフです。
 その目的は離岸堤と同じく、高波を軽減させ、波により陸地から削られることを防ぐことを目的としています。
 離岸堤との違いは、構造物が海面下に潜っているため、人工リーフは景観に優れ、広い静穏域を創出するため、多様な海面利用を促進させることができます。
 
  
 
(2)構造
 下新川海岸における人工リーフの構造は箇所によって異なりますが、おおむね下図のとおりになっています。砕石、岩石を敷き詰め上に異形ブロックを載せます。その高さは平常時の水面より−2mです。
 
  
(3)施工方法
 施工方法は離岸堤とあまり変わりません。
@砕石を投入します。 A潜水士により均しを行います。
     
B30〜200、200〜1000sの岩石を投入し、均しを行います。(写真は30〜200s)
 
Cブロックを投入し、潜水士によりきれいに据え付けます。
 
下の写真は、今年朝日町東草野地先に完成した人工リーフです。
 
(4)効果
 人工リーフの効果は、波高を軽減するとともに砂を貯めることができます。また、波高の低減効果は離岸堤と概ね同等程度と言われています。
  
【あとがき】
 黒部工事事務所では下新川海岸を保全するために箇所ごとにより最も効果的な海岸保全施設を選択し、施工しています。そしてそれは、人工リーフのようにみなさんの目に見えない所にも作られております。
 今後とも効果的・効率的な海岸保全のために一層努力していきたいと思います。

03/01/23
報告 :  工務課 H.I