「キャンプ砂防2015in黒部」が開催されました
平成27年8月24日(月)〜28日(金)、「キャンプ砂防2015in黒部」が開催されました。
「キャンプ砂防」は、砂防を専攻する大学生を対象に、国土交通省の砂防関係機関での就業体験や中山間地域での生活体験の場を提供することで、砂防に対する学習意欲の喚起と高い職業意識を育成するとともに、砂防に対する理解を深め、土砂災害防止に関する意識を向上させることを目的として、平成8年より毎年実施されているものです。
今年は、4名の大学生(京都府立大学3年 谷本直緒子さん、静岡大学3年 堀内桜さん、弘前大学3年 樋口勝哉さん、鹿児島大学3年 矢杉瑠美さん)が参加し、5日間に渡り黒部川上流(黒部峡谷)での砂防事業や黒部川で行われているダム・河川・海岸・発電の各事業について学んでいただきました。
砂防事業については、黒部川上流の地域特性を理解してもらうため、実際に砂防管内をトロッコ電車や徒歩により移動し、砂防工事やコンクリートプラント施設などを見学し、山岳地域における工事施工・資機材運搬の厳しさなどを学んでもらいました。
また、宇奈月ダム、愛本堰堤、離岸堤などの施設を現地で確認することで、ダム・河川・海岸事業の必要性について学んでもらいました。発電事業については、関西電力(株)の協力のもと黒部ダム、黒四発電所を見学することで、大規模電源開発事業について学びました。
4日目、女子3名においては「けんせつ小町と女子学生のガールズトーク 〜女性の視点からみた建設界〜」をテーマに女子高校生3名、現役女性技術者2名を迎え、女性8名による建設業界に対する対談に参加してもらいました。いろいろな立場から貴重な意見が出され、今後の就職の参考になったのではないかと思います。
最終日、学んだ内容をレポートにまとめ、成果発表が行われました。黒部河川事務所が行っている黒部川上流での砂防事業や水系一貫の治水事業を直接自分の目で確認することで、流域の安全・安心を守るための防災事業の重要性、多くの土木技術者が過酷な場所で工事に携わっていること、自然との関わりを大切にしながら事業を進めていることなどについて、学ぶことができたとの感想が述べられました。
今回のキャンプ砂防で得た経験や知識が、今後の大学での研究や就職に役立つことを期待しています。
※写真・「File Data」ボタンをクリックすると拡大写真・データを見ることができます。