入善町にて、かんがい用水を活用した小水力発電が、H24.2.2に運転を開始!
〜クイックアンサー(*)の取組で申請許可をスピードアップ・54日で許可!〜
黒部川河川事務所が担当した、かんがい用水を使った小水力発電所(かんがい従属発電)が短期間で許可となった事例を紹介します。
この発電所は、入善町(入膳用水横)の水の小径・ダイロ広場にある「入善町『水の小径発電所』」です。(H24.2.2 実証実験を開始)
黒部川扇状地研究所さんが、水利権の許可を得て、黒部川扇状地内を流れるかんがい用水(水源は黒部川)、扇状地の特性である高低差、入善町地域で根付いているダイロ(らせん水車)を利用して、小水力発電導入に向けた実証実験を行っています。
水利権は、河川管理者(同発電所の場合は北陸地方整備局長)が発電を行おうとする”人”からの河川法(第23条)の申請を受けて行う許可により、取得できます。
しかし、この水利権の取得手続が「小水力発電導入の障害になっている」と言われてきました。例えば「許可になるまでの期間が長い」、「申請に分厚い資料が必要」…。
でも、やれば出来るんです! この「水の小径発電所」は、申請書の提出から54日目で許可となりました(H23.11.21申請書提出→H24.1.13許可。「54日」は、関係機関協議(*)、補正の日数を含みます)。
これは、黒部川扇状地研究所の方々が熱心に申請書作成に取り組まれたことが大きな要因となっています。研究所の方が計画段階から何度も当事務所に来庁され、申請書作成時の疑問点等を積極的に確認されました。
その結果、申請書受理後の補正も少なく、河川管理者の審査が迅速に進み、関係機関からもご協力を頂き、今回の許可となりました。
最後になりましたが、
国土交通本省のHPに、申請書作成のガイドブックが掲載されています。
「ガイドブックを見たけど、やっぱり申請って大変」と感じられるかもしれません。
その時は、当事務所の河川管理課へ相談して下さい。小水力発電が実現するようサポート致します。
クイックアンサールール:http://www.hrr.mlit.go.jp/press/2010/03/110304kasenbu2.pdf
小水力発電と水利使用許可:http://www.mlit.go.jp/river/riyou/syosuiryoku/index.html
ガイドブック:http://www.mlit.go.jp/river/riyou/syosuiryoku/syousuiryoku_guide3.pdf
関係機関協議:富山県、経済産業省、農林水産省へ、処分(許可)しようとする際、意見を伺います。処分は、この回答が揃った日となります(河川法第35条、第36条)
【参考】 申請〜許可の流れ
申請:発電を行おうとする人
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受付、審査:黒部川河川事務所
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審査:北陸地方整備局
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協議等:関係協議機関(富山県、経済産業省、農林水産省)
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許可:協議等の回答日をもって許可
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