第30回 黒部川土砂管理協議会が開催されました

掲載日:2011/05/30

 黒部川の出し平ダム(関西電力(株))と宇奈月ダム(国土交通省)の平成23年度連携排砂計画を協議・調整するため、5月27日(金)に黒部市内の「黒部市国際文化センターコラーレ」で「第30回黒部川土砂管理協議会(座長:北陸地方整備局 田所正河川部長)」が開催されました。
 協議会は、1市2町の首長の他、関係行政機関の代表者が出席して行われ、平成23年度の連携排砂計画と環境調査計画について協議し了承されました。
 平成23年度の連携排砂計画では、出し平ダムの目標排砂量を約25万立方メートル(暫定値)とし、これに要する自然流下時間(土砂を流す時間)を12時間以内としています。また想定変動範囲を約20万立方メートル〜約31万立方メートルとしています。(5月10日の洪水により新たな土砂が堆積した可能性があり、目標排砂量は約35万立方メートル前後となる見込みです。現在、再測量を行い、測量データの整理・解析を行っています。目標排砂量および想定変動範囲が確定次第HPに掲載予定です。)
 排砂の実施は、6月から8月までの期間で、ダム流入量が出し平ダムで毎秒300立方メートル、宇奈月ダムで毎秒400立方メートルのいずれかを上回る最初の出水時期に実施することとしています。ただし、融雪や梅雨等により流量の大きい時期に限り、出し平ダムの流入量が毎秒250立方メートルに達した場合においても実施することとしています。なお、自然流下中の流入量が毎秒130立方メートルを下回った場合は中止されます。
 また、翌年度の環境影響負荷を軽減することを目的に、細かな土砂を下流へ通過させるとともにダム湖底付近に水の流れをつくり底質の改善を促す「細砂通過放流」を試験的に実施します。
 排砂後の下流河川における土砂の局部堆積防止を図るために行う排砂後の措置については、宇奈月ダムからの放流量を毎秒300立方メートル程度で一定時間(最低3時間)の放流を今年度も実施することとしています。
 なお、6月から8月までの期間で出水が無く排砂が実施できなかった場合には、ダム湖内に堆積した土砂の変質を抑制するため、9月1日から9月2日の間に土砂変質進行抑制策を実施することとしています。

※協議会の詳しい資料については、近日中に「排砂情報」のコーナーに掲載する予定です。


  • 審議中の様子

※写真・「File Data」ボタンをクリックすると拡大写真・データを見ることができます。