「平成20年度水防工法研修会」を実施しました
6月14日(土)に黒部川左岸4.4km付近(一般国道8号黒部大橋左岸下流 黒部市沓掛地先)の堤防において、水防工法研修会が開催されました。
この「水防工法研修会」は、黒部川水防訓練と隔年で実施しているもので、洪水時に迅速かつ的確な水防工法が行えるよう現地訓練することを目的として実施しました。
水防工法とは、洪水時に河岸や堤防が洗掘や越水、漏水などによって崩壊するのを防ぐ様々な工法のことをいいます。本年の研修会では、縄結び・積み土のう工(土のう作り含む)・木流し工・立籠工の4工法を講師の方の指導に基づき実施しました。
※用語解説
1 河岸(かがん)・・・河川敷と水面が接する部分ののり面を河岸と言います。
2 洗掘(せんくつ)・・・のり面が流水の作用によって削り崩されることを言います。
3 越水(えっすい)・・・増水した河川の水が、堤防の高さを超えてあふれ出す状態のことを言います。
4 積み土のう工・・・洪水等で水が堤防を越えるのを防ぐため、土のうを積み上げる工法です。
5 木流し工・・・急流部において、流水を緩和して堤防崩壊の拡大を防ぐ工法です。
6 立籠工(たてかごこう)・・・堤防の法面に蛇籠を設置し、被災箇所を覆うことによって、洗掘を防ぐ工法です。
梅雨入りが迫るこの時期でしたが、当日は好天に恵まれ、黒部川水防連絡会関係者約70名が参加し、参加者たちは真剣な表情で各種工法に取り組んでいました。
中でも積み土のう工は、本年2月の高波災害発生時に人家等への被害の抑制に大変役立ったことから、有意義な研修会となりました。
いつ襲ってくるか分からない災害に向けて、このような工法で、被害をより少ないものにしていかなければならないことを改めて実感した研修会となりました。
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