「キャンプ砂防2006in黒部」を実施しました
平成18年8月21日(月)〜25日(金)の5日間に渡り、「キャンプ砂防2006in黒部」を実施しました。
「キャンプ砂防」は、全国の砂防に関心を持つ大学・高専の学生を対象に、砂防の意義と中山間地域及びそこで生活する人々に対して果たす砂防の役割を生活や現場を通じて体験し、砂防事業への理解とその地域が抱える問題について学ぶことを目的としています。
今回のキャンプ砂防では、全国から6名の大学生(九州大学大学院、静岡大学、三重大学、京都府立大学大学院、鳥取大学)らが参加し、一般に立ち入ることが難しい黒部川上流での砂防施設や荒廃地の現地調査及び工事関係者との交流を体験しました。
8月21日(月)
「キャンプ砂防2006in黒部」の開講式。
事務所の事業概要及び砂防事業の基本的なことを学んでもらいました。
8月22日(火)
午前中は(株)関西電力の協力のもと黒部ダム・黒部川第四発電所を見学、午後からの小黒部・祖母谷砂防現場体験では15m以上の巨大スリットダムの大きさに驚いていました。 そのあと、実際に工事に携わっている現場技術者の方々との交流会では、黒部川上流での作業の難しさを教えて頂きました。
8月23日(水)
午前中は不帰谷合流点にて現場実習。
(往復を黒部峡谷鉄道にて移動し、黒部峡谷の自然を観察)
午後は宇奈月から下新川海岸までの河川・海岸事業について現場実習しました。
8月24日(木)
午前中は黒薙川周辺においてナチュラリストによる自然環境実習。
午後は宇奈月ダムにてダム事業について学んでもらいました。
8月25日(金)
黒部川扇状地研究所長より「黒部川と黒部川が育んだ扇状地」と題し講演して頂き、5日間に学んだレポートをまとめ発表しました。
そして、5日間に渡って開催された「キャンプ砂防2006in黒部」の閉講式を迎えました。
学生の皆さんは5日間の過密スケジュールで疲れが溜まっていたようですが、成果発表会では「黒部峡谷の自然の体感、黒部ダムや一般に立ち入ることができない上部軌道に乗車できることが目的で参加しましたが、実際に崩壊地の視察や砂防現場実習を行い、砂防事業に対する印象の方が大きく残りました。」などの意見が出され、黒部河川事務所が行っている砂防事業の役割と地域の安全を守る難しさについて理解して頂けたように思いました。
黒部河川事務所では、学生の皆さんが今回得た経験や知識が研究や将来に役立つことを期待しています。
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