第24回黒部川土砂管理協議会開催

開催日時 平成20年5月26日(月) 10:00〜11:30
場所 ホテルアクア黒部 2階「ロイヤルシンフォニー」
議事次第
1. 平成20年度連携排砂計画について
2. 平成20年度連携排砂に伴う環境調査計画について
3. 出し平ダム湛水池内ボーリング調査結果について
4. 第29回黒部川ダム排砂評価委員会開催結果について
5. 平成20年度連携排砂計画及び連携排砂に伴う環境調査計画に関する関係団体からの意見について

協議会委員名簿



黒部川土砂管理協議会



◇協議会の結果◇
平成20年度連携排砂計画、平成20年度連携排砂計画に伴う環境調査計画については、了承する。なお、連携排砂実施にあたっては、今回出された意見を踏まえて、適切に実施されたい。



[主な意見]
(1)平成20年度連携排砂計画について
(委員A) 過去の排砂実績において、例えば、最大となった平成7年の172万mを排砂した方法は、今年度の計画と同じように自然流下時間を12時間として排出できたのか。
  この場合、それだけの量を同じような条件で排出して、下流域に対して、何か具体的な影響とか被害が出ていたのかを教えていただきたい。
(事務局) 平成7年7月に大きな出水が発生し、出し平ダムへ350万mの土砂が流入したため、災害対策として富山県の協力を得ながら緊急排砂という形で平成7年10月に、洪水を伴わない状態で、自然流下時間を12時間として排砂している。自然流下時間という意味では現在と同じである。当時も同様に環境調査も実施しているが、下流域において、特段の被害があったという結果は出ていない。
(委員B) 今回の計画の中で一番の大きな変化は、目標排砂量について幅を持たせたということである。
  昨年は6万mの目標に対して12万mという実績で、そのあまりの大きな違いは連携排砂計画そのものの信頼性にかかわってくることから、目標排砂量に幅を持たせたらどうかと話しをした。今回32万mに対して、27万mから36万mの間で幅を持たせているが、自然条件によって大きく変わることもあるようであるが、ぜひとも目標排砂量を計画どおり、その範囲内に入るように、さらに精度を高めていくことが大変大事であると思う。
  また、昨年、黒部川が久しぶりに清流日本一になったことを喜んでいるが、これはあくまでも化学的な環境調査の結果だと考えている。しかし、この地域の住民の方々や関係団体の方々は、この黒部川の変化について、やはり実感として感じているものと思っている。
  そういう意味では、黒部川の総合土砂管理において、上流部で7,000カ所の崩壊地から、多くの土砂が黒部川に流れているが、できるだけ自然の形で上流部から下流部にその土砂を流すということが大変重要であると思う。
  現実的には、その土砂の循環がうまくいっていないことが、海岸侵食によって、今年2月に発生した高波などの影響が出てきていると思う。長年にわたる関係者の皆様方の大変大きな努力があるにもかかわらず、なかなかうまく総合土砂管理ができないというのが現実であり、この黒部川の管理が大変難しいことから、ぜひ引き続き国での管理をお願いしたいと思う。
(事務局) 目標排砂量の精度を上げることについては、今回、過去のデータから想定変動範囲を設定した。洪水の規模によって大きく変わる要素を含んでいるが、排砂計画の中で想定した洪水と異なるものが発生した場合には、ある程度、そのようなものも織り込んだシミュレーションも試行していく考えである。
  今後とも、精度向上に努めていく考えである。
(事務局) 黒部川は、土砂の発生する量がとても多い河川であり、平成13年度から連携排砂を国土交通省と関西電力で実施してきている。実施機関としては、この黒部川の清流を守るために、このような土砂管理が難しい河川については、河川管理の観点からも、着実に連携排砂を実施していきたいと考えている。
 
(4) 第29回黒部川ダム排砂評価委員会開催結果について
(委員A) 欠席されている委員が全部水産関係となっている。何か事情があって欠席されたのか。できるだけ水産関係の委員が出席されるときに意見を頂く方が良いのではないか。
(事務局) 評価委員会の委員につきましては、必ずしも水産関係者ばかりではなく、地質関係、河川工学など、いろんな分野の委員に出席していただいている。
(事務局) 今年3月28日に開催した黒部川ダム排砂評価委員会については、たまたま委員の方々でご都合のつかない委員がおられた。今後も、できるだけ評価委員の方々に出席していただけるよう日程調整を図っていきたい。
 
(5) 平成20年度連携排砂計画及び連携排砂に伴う環境調査計画に関する関係団体からの意見について
(委員C) 連携排砂の実施計画、環境影響調査の計画策定に当たっては、関係団体・機関の意見を聞いているとのことであったが、今後、計画を実施するに際しても、引き続き関係団体・機関の方々の声をよく聞いて調整をしていただきたい。また、その際には農業、漁業等への影響が極力出ないように、これまでも配慮をいただいているが、今後も十分配慮していただくようお願いしたい。
(事務局) 農業者の方々、漁業者の方々とも、今までも調整は行っている。今後とも十分調整を図っていきたい。
−以 上−




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