(事務局) |
事務局としては、降雨がなくとも土砂変質進行抑制策は実施可能であるが、少しでも降雨がある場合に行うことがより望ましいと考え、少しでも降雨がある場合に実施するという案を提案している。一方、関係団体から、降雨にかかわらず8月末等の期日を定めておき実施すべきとの意見をいただいた。 |
(委 員) |
土砂変質進行抑制策を80m3/s程度以上の放流を8時間行うとあるが根拠はなにか。出し平ダムと宇奈月ダムで貯水量が違うが、同じ放流方法でいいのか。 |
(事務局) |
80m3/sは発電の放流量72m3/sを含めて設定している。8時間は平成12年に実施した土砂変質進行抑制策の実績から、ある程度の効果が確認されたため、これを踏襲している。土砂変質進行抑制策実施時には、ダムの堆砂面の上を水が流れる。よって、貯水量よりも貯水池の底の幅が問題となるが、両ダムに大差はない。 |
(委 員) |
平成12年の土砂変質進行抑制策時の水質はどうだったのか。 |
(事務局) |
SS、DO等水質に問題となるようなデータは見られなかった。 |
(委 員) |
土砂変質進行抑制策の具体的な効果は。 |
(委員長) |
平成12年の土砂変質進行抑制策の結果、COD、強熱減量、窒素等底質環境は若干改善されたという実績があり、一定の効果があると思われる。 |
(委 員) |
8月末に期日を決めて実施したほうがよいという地域からの意見に対して、事務局としてどのように考えているのか。 |
(事務局) |
事務局としては、降雨がなくとも土砂変質進行抑制策は実施可能であるが、少しでも降雨がある場合に実施したほうがより望ましいと考えている。しかし地域からの意見をふまえ、8月1日以降で降雨が確認された場合に実施する案と実施時期をあらかじめ決めておいて実施する案の2つについて、評価委員会で審議していただいた後、今後地域と調整していく中で決定していきたい。 |
(委 員) |
8月末の晴天時に急に川を濁らすことは、生物がどう予感するのか専門家でないのでわからないが、専門家の委員のご意見はどうか。 |
(事務局) |
80m3/sの放流は、発電によりほぼ確保でき、雨の影響は大きくなく、また、10mm程度の降雨時の濁度も低い。平成12年の土砂変質進行抑制策時のSS値は、排砂時に比べて2桁ほど低く、魚類に対する影響は排砂時ほどではないと思われる。 |
(委 員) |
土砂変質進行抑制策の80m3/sほどの放流であれば、魚が流されていくぼどではないし、影響は排砂時ほどではないと思われる。 |
(委員長) |
土砂変質進行抑制策により多少の濁りはあるが、排砂に比べると環境に与える影響は微々たるものと考える。 |
(委 員) |
多少なりとも降雨があるときに実施したほうがよいのではないかと考える。期日を決めて実施するのであれば、急激な変化がないよう、徐々に流量を増加させる等の工夫をしてもらいたい。 |
(事務局) |
ダムの操作運用については今後検討する。 |
(委員長) |
土砂変質進行抑制策については、あらかじめ8月末等に期日を決めておき、6月から8月に基準を満たす出洪水が発生しなかった場合に実施することについて委員会として了解する。 |