建設産業情報



■北陸の下水道災害■



  北陸の下水道では平成16年に発生した「新潟・福島豪雨」、「新潟県中越地震」で多大な被害をうけました。
下水道は豊かで快適な生活環境に無くてはならない施設です。
 今後は災害に強い下水道、また万が一被災しても速やかに復旧できる体制つくりを進めていきます。

「新潟・福島豪雨」

平成16年7月13日に発生した集中豪雨により新潟県県央及び阿賀野川沿いの地域で下水道施設は冠水や土砂崩落により被害を受けました。

見附市葛巻処理場の被災状況

    
見附市 葛巻下水処理場

見附市公共下水道葛巻処理場は刈谷田川の破堤により湛水、機械電気設備に被害を受けました。


管路その他の被災状況

   出雲崎町 立石地内                    津川町マンホールポンプ配電盤湛水


三島郡出雲崎町において国道352号の崩落に伴い、汚水管が欠落しました。また、長岡市浦瀬町でも同様に汚水管の被害が発生、その他、三川村、津川町でマンホールポンプ配電盤が湛水し圧送ができなくなりました。


「新潟県中越地震」

平成16年10月23日17時53分、新潟県中越地域を襲った震度7の地震は各方面に甚大な被害を及ぼしましたが下水道にも処理場の損壊、液状化による埋設管やマンホールの浮上や沈下、土砂崩落による管路などの損傷などが発生しました。

処理場の損壊

新潟県魚野川流域下水道堀之内処理区の堀之内浄化センターは震源に近い「激震ゾーン」にあったため、すべての処理機能に深刻な被害を受けほぼ処理を停止しました。

 水処理系ズレ
 汚泥機械濃縮タンク傾斜

 消化タンク傾斜及び配管破損による汚泥の漏洩、消化ガス管曲がり                    

 構内道路破損状況


 しかし、仮設沈殿池による簡易処理を速やかに行い、市民生活への影響や環境への負荷を最小限にとどめました。

 仮設沈殿池による簡易処理
 その他、長岡市、柏崎市、十日町市などでも汚泥掻き寄せ機、ガスフォルダ等に被害がありました。

管路の被災
10月23日に発生した新潟県中越地震は、兵庫県南部地震(平成7年1月17日発生)以来ともいえる大規模な被害を下水道施設にもたらしました。特に、マンホールの浮上がり等が1,400箇所以上発生するなど、管路施設が大きな被害を受けていることが特徴的です。

 マンホールの浮き上がり(小千谷市)

 マンホールの浮き上がり(小千谷市)

 マンホール周辺の沈下(小千谷市)

 管路周辺の沈下(長岡市)

掘り返しで判明した汚水管路の浮き上がり長岡市)

 マンホール浮き上がり(長岡市)

 マンホール周辺陥没(出雲崎町)

今回の地震では被災箇所が膨大であったため、全国の市町村から被災状況調査に応援をいただき短期間での被害把握ができました。

 東京都職員による1次(目視)調査(十日町市)

 2次(TVカメラ)調査(川口町)

 災害復旧支援班の状況(六日町・現南沼市)

新潟県中越地震において、被災した下水道施設について適切な本復旧を行うための技術的緊急提言を行うとともに、現行の地震対策の内容について、被害の実態を踏まえ様々な角度から検証するために、学識経験者等からなる「下水道地震対策技術検討委員会」が発足しました。 

委員会では、「管路施設の本復旧にあたっての技術的緊急提言」
  http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/04/041122_.htmlをとりまとめた。
下水道地震対策技術検討委員会



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北陸地方整備局建政部