■下水処理の仕組み■
各家庭から出た汚水は下水管を通って下水処理場へ送られます。下水処理場では、活性汚泥法という方法汚水が処理され、きれいな水に生まれ変わり河川などへ排水されます。
下水処理場は、工場からの排水も処理しているため、処理場で発生する汚泥は、産業廃棄物扱いとなります。
1)下水管
2)沈砂地・ポンプ棟
3)最初沈殿池
家庭や工場から排出された下水を集めて処理施設へ導きます
下水管を流れてきた汚水はまず沈砂地に入ります。この沈砂地をゆっくり流れる間に土砂は沈み大きなごみは、スクリーンで取り除かれます。
沈砂池からポンプで汲み上げられた下水は、最初沈殿池に入ります。この沈殿池で下水はさらにゆっくり流れ、この間に汚泥は底に沈み、かなりきれいになります。底にたまった汚泥は汚泥処理施設へ送られます。
4)反応タンク
5)最終沈殿池
6)塩素混和池
ここで下水は、茶色の活性汚泥と呼ばれる微生物を大量に含んだ泥と空気で混合されます。この間に微生物は下水中の有機物を食物として繁殖し、沈みやすい汚泥になります。
エアレーションから送られてきた茶色の汚水は、ここでゆっくり流れる間に汚泥は沈み、うわ水はきれいになります。
沈んだ汚泥は汚泥処理施設に送られます。うわ水は、この後塩素を加えて滅菌し河川に放流されます。
海や川に放流するにあたって処理水を滅菌する施設です。
微生物の働き
下水処理ではこの微生物の働きを利用しています。
微生物を用いた下水の近代的処理方法は、今から約90年前にイギリスでできました。
下水の中に微生物が多く含まれている汚泥を混ぜて、そこに空気を吹き込むことによって、汚泥の中の微生物は元気になり、下水の汚れを食べ始めます。
汚れを食べた微生物は体が重くなり、他の微生物たちとくっついてフロックと呼ばれる固まりになり沈んでいきます。
フロックが沈んだ上ずみは微生物たちが汚れを食べてくれたおかげで見違えるほどきれになります。
一般的に流入してくる汚水の水質は、BODで100〜200ppm程度ですが、放流される水質はBODで概ね10ppm以下です。
この原理は川の水が流れる間にきれいになるのと同じです。
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北陸地方整備局建政部