平成16年度 記者発表資料
 
「石川県の道路行政の平成15年度達成度報告書・平成16年度業績計画書」の策定について
 
平成16年10月13日

  • 道路行政においては、平成15年度より「成果主義」の考え方に基づき、道路事業の成果を表す指標(アウトカム指標)を用いて、事前に数値目標を設定し、事後に評価を行い、以降の施策・事業に反映する新たな行政運営のしくみ(行政マネジメント)を導入したところ。
  • この度、国土交通省北陸地方整備局、石川県、日本道路公団北陸支社は、「平成15年度道路行政の達成度報告書」及び「平成16度道路行政の業績計画書」を策定した。
 
  • 国土交通省北陸地方整備局、石川県、日本道路公団北陸支社では、昨年度、成果主義の考え方に基づいた道路行政マネジメントを導入することとし、事業の成果を表す10の指標の目標値を定めた「平成15年度道路行政の業績計画書」を策定した。
  • この度、昨年度に設定した目標に対する達成状況について、具体的な効果事例や利用者のご意見と共に取りまとめた「平成15年度道路行政の達成度報告書」を策定した。
  • 併せて、平成15年度の達成度を踏まえて、平成16年度末の整備目標値を設定した「平成16年度道路行政の業績計画書」を策定した。
 

1.道路行政マネジメントとは

  • 道路行政マネジメントは、より効果的、効率的な事業の推進を目指し、道路事業の成果を表す指標を用いて、事前に数値目標を設定し、事業実施後にその結果を評価し、以降の施策・事業への反映を図る新たな道路行政運営の仕組みである。
  • 石川県内の事業については、昨年10月、本県の地形や経済特性に応じた10の成果指標に基づいて「平成15年度石川県道路行政業績計画書」を策定している。
  • 今年度は、設定した目標値に対する達成度を評価するとともに、その結果を踏まえて新たな目標値を設定する「マネジメント・サイクル」が一巡する初めての年度となる。
新たな道路行政マネジメントの流れ
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2.平成15年度達成度報告書・平成16年度業績計画書のまとめ

平成15年度の達成状況は、おおむね目標を達成することができた。平成16年度は、引き続き、これら10指標の目標の達成を目指す。



成 果 指 標

単位 平成15年度
業績計画書
平成15年度
達成度報告書
平成16年度
業績計画書
現況値
(H14年度末)
目標値
(H15年度末)
実績値
(H15年度末)
目標値
(H16年度末)
(1)渋滞による損失時間 万人時間/年間 5,328 5,300 5,276(100%) 5,200
(2)高速ネットワーク(いしかわ広域交流幹線軸)確保率 70.4 72.7 72.3(99%) 73.1
(3)死傷事故発生率 件/億台キロ 70.4 69.1 69.4(100%) 68.7
(4)冬期の快適性確保率 69.2 70.9 71.4(101%) 73.9
(5)いしかわ観光周遊確保率 1.観光周遊道路確保率 63.0 63.6 63.7(100%) 64.0
2.観光標識確保率 37.7 47.0 44.1(94%) 51.9
(6)地域内連絡道路 67.9 68.8 68.8(100%) 71.1
(7)通学路安全率 55.8 57.0 57.0(100%) 58.6
(8)主要駅周辺のバリアフリー化率 30.6 34.1 36.2(106%) 42.5
(9)都市交通基盤確保率 km/万人 5.2 5.4 5.5(102%) 5.6
(10)ホームページアクセス数 万件 39 69 113(164%) 146

※実績値の( )書きの%は、H15末目標値に対するH15末実績値の達成割合

<指標の定義>

 安全・安心な県民生活の確保から広域的な交流の促進に至るまで、道路が持つ多様な役割を表すとともに、本県固有の地形風土や経済産業の特性を考慮した10項目を設定している。


成果指標(1) 渋滞のない場合と実際にかかる所要時間の1年間の差
成果指標(2) 県土ダブルラダー構想に位置付けられている路線約997kmの整備延長割合
成果指標(3) 県道以上の道路のうち、自動車が1km当たり1億台走行したときに発生する可能性のある死傷事故件数
成果指標(4) 県道以上の道路において、地域間連携を担う道路約293kmのうち、積雪に対応した道路(堆雪路肩確保、構造物設置、消雪施設設置)の延長割合
成果指標(5) 1. 県道以上の道路において、観光周遊を担う道路約235kmのうち、能登回廊を担う道路は車道幅員5.5m以上が確保された道路、加賀・白山回廊は、積雪に対応した道路(堆雪路肩確保,構造物設置,消雪施設設置)の延長割合
2. 県道以上の道路において、国道及び県道が交差する交差点のうち、路線名等が表示された標識が設置されている箇所割合
成果指標(6) 県道において、地域内連絡の役割を担う道路約1267kmのうち、幅員5.0m以上が確保及び1.5車線的整備された道路の延長割合
成果指標(7) 県道以上の道路において、通学路に指定されている道路のうち、歩道が整備されている延長割合
成果指標(8) 交通バリアフリー法に基づく特定路線のうち、バリアフリー化されている整備延長割合
成果指標(9) 国道、県道、市町道の都市計画道路の内、都市計画区域居住1万人当たりの都市計画道路整備済み延長
成果指標(10) 国土交通省金沢河川国道事務所のホームページアクセス数と、石川県のホームページ「石川みち情報ネット」アクセス数との合計

※(2)(4)(5)(6)(7)(9)は、石川県独自の指標

3.成果指標の具体的な事例(成果指標1.渋滞損失時間)

成果指標の動向

■ 渋滞損失時間は、平成14年度の年間5,328万人時間から、平成15年度の5,276万人時間へと52万人時間が減少し、目標を達成しました。
■ 平成16年度は、幹線道路ネットワークの整備や渋滞箇所の拡幅、交差点立体化により、平成14年度実績から128万人時間の減少を目標とします。

平成14年度の実績 5,328万人時間
平成15年度 計画 5,300万人時間
実績 5,276万人時間
平成16年度の目標 5,200万人時間
渋滞による損失時間
達成度報告(効果事例)

■ 国道8号6車線化(海側、諸江〜南新保間)により渋滞が緩和

 平成16年3月より供用開始した国道8号諸江・南新保間上り線(福井→富山方面)の3車線化により諸江交差点を先頭とした渋滞が解消しました。
  効果1)渋滞長 約94%減 (約2,500mが約140mへ)
  効果2)通過時間 約12分短縮 (約14分が約2分へ)
  効果3)渋滞損失時間 約47%減 (72万人時間が38万人時間へ)

 

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渋滞損失時間 <整備前>                 <整備後>
整備前 → 整備後


業績計画(平成16年度の取組み)

■ 平成16年度に供用を予定している主な箇所

路線名 区間 延長 整備内容
1国道8号金沢地区交通対策
  6車線化(山側)
金沢市諸江〜南新保 1.4km 拡幅(2→3車線)
2国道8号金沢地区交通対策
  西念交差点(山側)
金沢市南新保〜二宮 1.0km 交差点立体化
3金沢外環状道路(海側幹線) 金沢市福増〜戸水 4.2km 拡幅(2→4車線)

4.そ の 他

 本報告書・計画書については、国土交通省金沢河川国道事務所及び石川県土木部道路建設課のホームページにも記載し、意見を広く求めることとしている。

国土交通省金沢河川国道事務所ホームページアドレス:http://www.hrr.mlit.go.jp/kanazawa/
石川県土木部道路建設課ホームページアドレス:http://www.pref.ishikawa.jp/douken/






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