水辺の国勢調査結果を受けた外来種の特集
河川に外来種が侵入し定着してしまうと、土着している動植物を脅かしたり、地形や土壌の性質を変化させるなど、生態系に大きな影響を与えることが知られています。金沢工事事務所では「河川水辺の国勢調査」の実施により、毎年、各調査において、外来種の存在を確認しています。平成11年度魚介類・底生動物調査では4種類、平成12年度両生類・爬虫類・哺乳類調査では2種類の外来種が確認されています。下図は調査時に確認された生物と魚介類の調査地点及び両生類・爬虫類の確認地点を示しています。
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 ブルーギル
  
 原産地:北アメリカ
 生息場所:沿岸の水生植物帯
 アメリカザリガニ
  
 原産地:北アメリカ
 生息場所:水田や水路、流れのない水草地域
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 ブラックバス
  
 原産地:北アメリカ
 生息場所:水草地帯や障害物のある岸辺
 タイリクバラタナゴ
  
 原産地:中国大陸
 生息場所:よどみや流れの緩やかな水域
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 ミシシッピアカミミガメ
  
 原産地:北アメリカ南部
 生息場所:泥底で水草の繁茂する地域
 ウシガエル
  
 原産地:北アメリカ
 生息場所:池沼、河川

ブルーギル・アメリカザリガニ ウシガエル ミシシッピアカミミガメ ミシシッピアカミミガメ ウシガエル ウシガエル ウシガエル ウシガエル
アメリカザリガニ・ブラックバス・タイリクバラタナゴ ウシガエル ウシガエル アメリカザリガニ・ブラックバス・タイリクバラタナゴ


●●●外来種の代表的な侵入例●●●
外来種とは
意識的・無意識的を問わず、人間によって、今まで生息していなかった地域に持ち込まれた生き物を「外来種」と呼びます。
これに対して、長い年月をかけて、その地域の環境に適応し、自然に分布してきた生物を「在来種」といいます。
外来種の無秩序な放流 ペットの野生化
ブラックバスやブルーギルなどは無秩序な放流により分布を広げたといわれています。
現在石川県では、このような魚の放流は禁止されています。
ペットが飼い主により放されたり、野外に逃げ出すことにより、野生化することがあります。



●●●代表的な在来種への影響●●●
在来種を食べてしまう 在来種を排除してしまう 在来種との交雑により
その在来種の純系が絶滅の危機に
ブラックバスなどは在来魚をアメリカザリガニなどは水草を食べ、これらの種に影響を与えます。 在来の植物を排除して繁殖する植物もあります。 外来種のタイリクバラタナゴが在来種のニッポンバラタナゴと交雑したため、ニッポンバラタナゴが絶滅危惧種に指定されるまで減少しています。