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鶴来緑化懇談会

6 植栽方法の検討−自然植生と表土の組み合わせによる工法の選定

2)植栽形式

(1)樹種、形態による区分 −自然植生による多様で変化に富む植栽−

従来の道路緑化は、同一樹種による整形植栽が中心であったが、本計画は自然植生による「混合自然型」に該当する。

【樹種、形態による比較】
比較項目 樹種による形式 植栽形態による形式
単純植栽 混合植栽 規則形植栽
(整形式)
自然形植栽
(不整形式)
植栽形態 同一樹種 複数樹種 同一間隔
同形同大
形態大小
不等間隔
景観 単調、画一的 変化に富む
複雑、雑多
統一、画一的 自然的
交通条件 確認しやすい 配植に注意 競合しない 視距の確保に難
歩道 スッキリする 季節感がある 狭幅員でも可能 広幅員に限る
対象地域 どんな地域でも可能 住宅地など 歩行者が多い商業地域 散策道、都市中心部、郊外
管理 管理は容易だが病虫害大発生の恐れあり 剪定等、多様な管理が必要 管理は簡単 樹型の整理等で管理が頻繁

 

 

(2)完成時期による区分 −長期的展望に基づく植栽−

従来は、街なかの建設限界確保等の理由で完成型、半完成型が中心であったが、本計画は自然植生による長期的展望に立った緑地の変遷を見守ることで、半自然型から人工遷移型までの3形式に該当する。これを前述の植栽工法にあてはめると、(1)「成木植栽工法」が半完成型、(2)「幼木・種植工法」が単純将来完成型、(3)「表土播土工法」が人工遷移型に該当する。

【完成時期による比較】
形式区分 用途区分 摘要
完成型 文教、住宅専門地域
小規模な公園
緊急性を要する地域
施行完了と同時に、最小限の効果が期待できる。
半完成型 大規模な公園
工場緑化等の規模の大きい地区
緊急性を要求する大規模な地区
高木の本数、規格を落とし、施行完了時点で、将来の外観が想定できる。
単純将来完成型 大規模な公園、工場緑化などで緊急を要しない地区 完成まで、かなりの年月を要する
人工遷移型(※1) 同上
その他、環境保全性の高い地区
先駆植物(※2)を導入し、植生遷移の潜在力を活用する工法
※1 人工遷移型
自然植生を目指す際に、他の樹種又は自然植生の苗を混植し徐々に自然植生に移行される形式。
※2 先駆植物
植生遷移のはじめに裸地に定着させる植物。

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