金沢河川国道事務所

第5回活動 --平成23年9月15日(木)

  • 青海自然史博物館

青海自然史博物館全景    巨大ひすい(重さ45t)

青海自然史博物館見学

  • フォッサマグナミュージアム

フォッサマグナミュージアム全景      石の庭


フォッサマグナミュージアム見学

  • 葛葉山腹工法面工工事現場

工事説明

現場見学

  • フォッサマグナパーク

フォッサマグナ遊歩道


断層位置

活動感想

山岸】 【松本】 【加藤】 【塚崎】 【伊藤(弓)】 【菊田】 
國田】 【三守】 【西村】 【小林】 【】 【餅井】 【道脇
坂本】 【大坪】 【清水


山岸】全体的にもう少し時間の余裕があれば良かったなあと思いました。
 フォッサマグナパークは、解説板の内容物が実際にその場所にあれば理解しやすいですが、広範囲のことについて解説してあったりするとその場所のことなのか、どこの場所のことなのか少し混乱しました。
 糸魚川−静岡構造線を間近でみることができ、感激しました。
 活動中に撮った写真を会社で回覧したのですが、断層位置の写真を見て「この線は何?」と質問を受けました。知識では知っていても実際に断層線が分かる人は少ないのかもしれません。
 フォッサマグナパークの見学コースは緑の中、清流もあり周辺環境抜群の立地条件でしたので、一人でも多くの人に見に来てもらえたら良いと思いました。
 また、他県での工事施工現場(葛葉山腹工法面工その3工事)も見学することができ、その上、現場代理人の生の声を聞く機会を得、感謝しています。
 小石がぱらぱら落ちる崩落の前兆を見逃さず、待避後に実際崩落がおきたことをお聞きし、周辺の変化をいち早く察知することの大切さを痛感しました。

松本】学生時代に学習してから、数十年が経ちました。フォッサマグナミュージアム・青梅自然史博物館・フォッサマグナパークのどれにも感激しました。いかに知識が不足していたのか思い知らされました。日本を二分する構造線を歩くロマン、蛇紋岩からとれるヒスイの数々、多種多様な鉱物が存在する大地、発見者であるナウマン博士の話など初めてのことばかりでびっくりしました。糸魚川ジオパークは世界に日本全国に宣伝して、もっと見学・学習に人々を呼び寄せるべきです。
 葛葉山腹工事現場には圧倒されました。危険を察知しながらの工事で、そしていつ終了となるのか、大変な自然との戦い。いつ自然災害により崩壊するかわからない現場で不安定なのに作業する人々の粘りと頑張りにため息がでました。
 今回の活動は大変勉強になり、気持ちが大きくなっていきました。


加藤】青海自然史博物館では、5億年前に出来たとされる糸魚川最古の綺麗なヒスイを見て、たくさんの種類にびっくりし、カワセミと言う美しい鳥からヒスイと命名された事を知りました。次にフォッサマグナミュージアムを見学し、フォッサマグナとはドイツから来日したナウマン博士が付けられ、大きな溝を意味し日本海側から太平洋側にかけて帯状に存在する地域であり、富士山から30番までの高山はその中にある事に納得しました。ジオパークを歩き、断層露頭を見て、地質に関心を持てるようになり、ナウマン博士に感謝して帰りました。
 良い所を見学させていただき、ありがとうございました。


塚崎】糸魚川ジオパークと葛葉山腹工現場の見学でした。ジオパーク(大地の公園)なんて、なんのこと?沢山の石を見ました。フォッサマグナパークを歩きました。資料を読んで、ちょっとだけ分かりかけたかな?白山手取川ジオパークについて知りたくなりました。
 葛葉山腹工現場は危険な箇所が多くて、工事の施工のやり方が分かり易く目にドーンとおさまりました。ためになった1日でした。

伊藤(弓)】青海自然史博物館とフォッサマグナミュージアムは太古からの大地の説明。地層、岩石、鉱物、化石の展示が解説付きで、とても興味深く見学しましたが、余りにも盛りだくさんで時間不足で残念でした。機会があれば、ゆっくりと見て廻りたいと思いました。
 葛葉山腹工事現場は、急斜面の工事説明を受け見学しましたが、何よりも安全第一での工事とのことで安心しました。先月の和歌山方面での台風被害も大変でしたが、こうして工事が進められて、修復されて、人々の生活の安全、自然環境の回復が行われるのは、本当にご苦労で大変な事ですが、とても必要ですばらしい事だと思いました。フォッサマグナパークでは、糸魚川−静岡構造線の断層露頭を見学して、昔学校で学んだ事を思い出して興味深かったです。

菊田】第5回の活動は、午前に青海自然史博物館とフォッサマグナミュージアムを見学しました。フォッサマグナとはラテン語で大きな溝という意味で、ドイツのナウマン博士によって1886年に命名されたそうです。
 青海自然史博物館には、◎地球史年表◎青海を特徴づける鉱物◎青海の地形地質◎ヒスイの世界◎なぜか2階にあるトンネルを通って入る神秘の地下世界には◎日本の石灰石、世界の石灰◎カルストの不思議◎黒姫山3億年前の自然環境◎生命の系図と青海石灰岩の化石、日本・世界の石灰岩の化石◎プレートの移動と、青海石灰岩等々たくさんの展示品がありました。
 緑色の宝石と一般に思われている、ヒスイには白、灰、黒、薄紫、青、黄、橙、赤等の色もあるそうです。ヒスイはひすい輝石というナトリウム、アルミニウム、ケイ素、酸素からなる鉱物で、糸魚川の緑ひすいはクロムではなく鉄が原因であり、オンファス輝石という鉱物が緑色になっているそうです。
 午後には、松本砂防の工事現場で、葛葉山腹がけ崩れの危険箇所の修復作業を直接見学しました。
 ものすごい急斜面を命綱1本で支えながらセメントミルクの散布やモルタルの吹きつけ、6mのパイプを打ち込んでから特殊アンカー(ミルク注入)とモルタル吹きつけをして固めるそうです。定点観測や傾斜計や監視カメラで常時監督しながら、天候の変化や異常が少しでも見られたら即中止で、安全を守りながら大変な工事をしているということが良くわかりました。
 お忙しい中を色々と説明していただきまして有り難うございました。その後、フォッサマグナパークの道を30分位歩いて無事に姫川、糸魚川の研修を終えることができました。お疲れ様でした。

國田】糸魚川世界ジオパークの青梅自然史博物館・フォッサマグナミュージアム・フォッサマグナパークを見学しました。大地の5億年にわたる遺産は、たかが百年に満たない生涯を終える人間の手から手へと引き継がれて目の前にあることが凄いと思えました。テーマ別の24のジオサイトその一部を見たに過ぎないが「人間と大地の豊かな歴史」を実感でき、いつかは今回行けなかったサイトも訪れたい気持ちになりました。
 葛葉山腹工事現場の見学については昨年対岸から見た場所と重ね、間近に説明を受けて初めて工事箇所の状況により、手法を変えながら実施されていること、法枠工、法枠工+ロックボルト、セメントミルクの散布、モルタル吹き付け等々、危険箇所に応じた方法がなされていることが理解できました。崩落の危険を回避するためには観測・計測で充分な安全確認を実施しながら作業を進めるとのことでした。それでも背筋が寒くなる危険な物だと思います。定点観察の他、現場対岸に設置された監視カメラか1時間ごとに映像を撮影し現場を見ていると聞きました。説明を受ける真下に命綱二本に身体を委ねて作業をする人を見ました。葛葉の崩壊は、姫川下流の人々と大地に大災害を引き起こす可能性があることを祈らずにはいられません。
 沢山の綺麗な配付資料を前に、姫川、あの清流が小谷村や白馬村だけでなく私達日本人の財産として守らねばならないと思います。

三守】葛葉山腹工現場でクレーンとゴンドラに人が乗り、6mのパイプを打ち込みセメントミルクを注入すると聞きました。いつもながら危険と背中あわせの仕事に驚きます。
 フォッサマグナパークの事を家で話していると、小学5年の孫が、先生が言っていたよ「本州の東日本と西日本の中間、糸魚川から静岡のラインで大きな溝があり大地震によって、この溝を境に本州が二つに割ける」と説明してくれました。東北大震災の件で先生が話されたとの事。子供でも知っていることにびっくりしました。反省です。

西村】今回の活動は糸魚川方面へ行き、午前はフォッサマグナ・ジオパーク(ジオサイト)の見学、午後には葛葉山腹工現場見学・フォッサマグナパークの見学と盛り沢山の内容でした。
 ジオパークとは地球活動の遺産を主な見所とする自然の中の公園と言うことで、糸魚川ジオパークは2009年に北海道洞爺湖有珠山、島原半島と共に日本初の世界ジオパークに認定されたと言う事です。又、糸魚川には24箇所ものジオパークがあると言うので驚きました。
 青海自然史博物館とフォッサマグナミュージアムの拝観時間は短くて、もっとゆっくり観て廻りたいので、今度は個人的に観に来たいです。糸魚川は何度となく訪れているのに、このようなものには関心も無くいつも通り過ぎていた事がとても残念な事です。女性特派員は常に関心を持たねばなりませんね。
 午後からはR148から姫川温泉を通り葛葉峠の下方にある工事現場に向かいました。ここは平成20年8月に一度訪れて国道から葛葉峠の下方にある工事現場に向かいました。ここは、平成20年8月に一度訪れて国道から葛葉峠の大崩落現場を衝撃的に見たのです。あの時は、大型重機が斜面にへばりつく様にして大規模な工事をしていました。それから3年後の今日は上方から工事現場を見る事が出来ました。斜面崩壊や岩塊の崩落等、非常に不安定な状況の中での人力に寄る作業が進められていて工事の進行状況も説明していただきました。
 近年は大雨による災害が増えていますが、自然と人間(工事に係わる方々)との戦いはずっと続いていくのでしょうか。どうぞよろしくお願いしますと頭が下がりました。

小林】あの急峻な斜面での吹き付けやパイプ打ちの仕事は、さぞ困難なことであろうと思いました。風や気候で、どれだけ中断される事やら。工事予定も立つものかと思われました。向かい側にもざらざらと土砂崩れがおこっています。不安定な土壌で、どうぞ気をつけてと思わずにはいられませんでした。

】「糸魚川ジオパーク」と言う聞き慣れない名前を耳にして興味津々で参加しました。青梅自然史博物館フォッサマグナミュージアムでは学芸員の方から展示品個々について詳しく説明していただきました。約2000万年前、アジア大陸の東端がユーラシアプレートと太平洋プレートに挟まれた形で押し上げられ、日本海・日本列島がフォッサマグナの裂け目とともに大陸から離れ形成されたそうです。裂け目、いわゆる海峡は海底火山から噴出した溶岩が堆積して次第に地溝帯を形成したという日本列島誕生の歴史はとても興味深いものがありました。午後からフォッサマグナパークを歩いて見学しましたが巨大枕状溶岩を見ることにより納得することができました。また、パーク中央には糸魚川ー静岡構造線の断層露頭を観察できる場所もありました。糸魚川については高速道路上から見えるセメント工場の町という印象でしたが石灰岩を利用して肥料、接着剤、パーマ液など暮らしの中の様々な製品が作られていることもわかりました。
 松本砂防事務所を訪ね葛葉山腹工事現場を見学しました。現場事務所より工事用道路をバスで移動して、最も難関である急崖斜面施工を上部より見学させていただきました。作業員の方々が安全帯に命を預け、ロープ一本で急斜面で働いておられる姿に頭が下がりました。大きな事故も無く無事に山腹工事を終えられますよう願わずにはいられませんでした。

餅井】親不知ICに近づくと、海は凪で波一つ無くヒスイ色をしていました。海抜12mに位置する青海自然史博物館とフォッサマグナミュージアムにてガイドさんから糸魚川ジオパークの説明と石灰岩や鉱石類の説明を聞き、ヒスイが緑色の他にも紫や青色があると知り太古のロマンを感じました。石灰岩からはクロロプレンゴム(ウェットスーツ)やボンドが作られるのです。文明の力ですね。
 葛葉山腹工は姫川の洪水や流水での浸食をくい止める工事完了後の山腹工法面工の施工、法枠工を見学、作業員の命綱を付けての作業は、心の中からご無事でとつぶやいていました。
 フォッサマグナパークの入口の小川で「バイカモ」が出迎えてくれました。1.5kmを足早にて途中にある糸魚川−静岡構造線の断層露頭を見て歩き、コース内にある解説板は、ほとんど見ないで終わりました。
 今回は少し観光気分なところも有り、反省しています。ありがとうございました。

道脇】好天気に恵まれての今回の見学は、今まで是非行ってみたかった糸魚川ジオパーク。青海自然史博物館・フォッサマグナミュージアムは両方ともに建物も展示物も素晴らしい!しかし、展示物がよく似ているので勿体ない。なぜこんな近距離で・・・?以前は別々の町で、合併して糸魚川市になったからだそうだが。
 葛葉山腹工事現場は、姫川をはさんでの対岸の長野県側の斜面が大崩壊して堆積した台地で、崩れやすく危険でした。最初はその台地を壊す計画でしたが、工事現場や道路も崩れるので、変更になったそうです。急崖斜面工事は@セメントミルク(セメントに水を沢山入れたもの)を散布Aモルタル吹付Bパイプを打ち込み、その中にセメントミルクを注入するが、台地の中がスカスカなので大量に注入しないといけないそうです。Cモルタル吹付。1回で終了しない大変な作業です。10m以上の風が吹くと、危険なので工事は中止だそうです。対岸の山は今にも崩れそうです。しかし、絶壁なので工事は出来ません。このような危険箇所は日本中にたくさんあると思います。大雨が降るたびに各地で起こる土砂災害。また、それを予防するための砂防堰堤工事。特派員になっていろいろな工事現場を見学させてもらったが、どこも危険との隣り合わせで、現場で働く人は本当に大変です。ご苦労様です。

坂本】第5回活動の案内書に糸魚川世界ジオパーク施設見学と、松本砂防現場見学と有り、直ぐ申し込みました。白山市も貴重な地質や地形を保護し活用する自然公園、「白山手取川ジオパーク」に9月5日認定されまして、今日は念願の「糸魚川世界ジオパーク」、国内最初のジオパーク認定地、大地の歴史を伝える糸魚川、岩石、鉱物、化石、地質遺産、最古のヒスイ、日本を東西にわける大断層の「糸魚川−静岡構造線」等を見学してきました。
 青海自然史博物館は、地球誕生から人類の進化までと生命の謎、石灰岩についてでした。石灰岩は、3億年前に海底火山の上に出来たサンゴ礁がプレートの動きによって移動してきた物だと知りました。石灰岩がセメントから美容品、衣類と多様な用途に使われているのにびっくりでした。
 フォッサマグナミュージアムは、地質学に弱い私ですが5億年前の地球誕生以来の贈り物である地質、化石、鉱物の展示をみているだけでも楽しめ、恐竜のウンコやアンモナイト、三葉虫、ウミユリの化石は孫とまた来たいです。
 葛葉山腹工事現場は、姫川を挟んだ真那板山の急峻な斜面は土砂崩壊で植生がはぎとられu字型の谷を形成していました。葛葉山は姫川豪雨での土砂堆積から埋もれて出来た大地で、その山腹斜面の大崩壊を食い止める作業工法は今までにない工法でした。ロープ1本で急峻な谷間を上がり下りの作業は斜面崩壊の大変危険な現場でした。
 フォッサマグナパークは、枕状溶岩、放射状に広がった柱状節理の溶岩を初めてみました。それに巨大な枕状溶岩に驚きました。
 断層露頭は、フォッサマグナ「糸魚川−静岡構造線」、日本列島の大地を二分する大断層、右側の1600万年の地層と、左の2億6000万年前より古い地層に、ここが5億年前の大地の溝か?と眺めていました。それにユーラシアプレートと北アメリカプレートの境界とされ日本列島形成の注目の場所でした。大断層と地質遺産を活用した自然公園、「糸魚川世界ジオパーク」は良い勉強になりました。

大坪】青梅自然史博物館、フォッサマグナミュージアムでは多種多様な岩石や生態系の展示がされており、ヒスイの色の多さ、大小のアンモナイト、いろいろな化石、石灰岩が接着剤やウェットスーツにも加工されているのには驚きでした。明治にナウマン博士が糸魚川(日本海)〜静岡(太平洋)の帯状断層を発見。地質の素人の私でも心惹かれるフォッサマグナです。糸魚川世界ジオパーク、もっと知りもっと見たいと思います。
 次に視察した姫川上流の葛葉山腹工は平成16年度より着工し、現在工事中の危険箇所現場は、セメントミルク散布し次にモルタル吹き付けをする、という危険な現場でした。降雨量更新のニュースの多い今日、施工された法面工事が水害、土砂災害を防ぎ有益であることを切に願っています。

清水】第5回活動において、私の一番の印象は葛葉山腹工の施工エリア見学でした。工事現場の作業・傾斜計・監視カメラ他、普段入れない所を見る事が出来ました。急斜面の作業の怖さ、危険場所、このような場所が日本中にあり、台風・豪雨・地震がある度大災害になる被害をくい止める為、本当に必要な工事だと感じ、同時に常に自然災害との戦いがあると改めて感じて見学して来ました。貴重な体験が出来、有り難うございました。