金沢河川国道事務所

第5回活動--令和5年9月22日(金)

 令和5年度第5回活動は、立山砂防管内の現場研修を実施しました。当初、トロッコに乗って立山カルデラ内を視察する予定でしたが、昨年度に続き、天候不順のため行程が変更となりました。
 立山カルデラ砂防博物館では立山カルデラ内で整備されている砂防事業について学習したり、立山砂防事務所ではトロッコの倉庫を見学し、立山カルデラ砂防体験会でのトロッコ運行の安全対策についての苦労などを学んだりしました。
 午後からは、本宮砂防堰堤、横江頭首工、富山地区広域圏クリーンセンター展望室及び水制工などを見学し、「暴れ川」と称される常願寺川の砂防・治水対策や地域住民との関わりについて理解を深めました。

活動のしおり表紙

 
★参加人数★
  9名

★立山砂防管内メモ★

《立山カルデラ砂防博物館》
 立山は、地質、地形、気象、雪氷、生物等の自然に大きな特色を持つ名山です。その中でも立山カルデラは、火山活動と侵食作用で形成された日本有数の大規模崩壊地で、立山の自然史を解くために重要な地域です。これら特色ある自然とそこで営まれてきた歴史について紹介しています。
 立山カルデラには多量の崩壊土砂が堆積し、常願寺川流域に度重なる土砂災害をもたらしてきました。このため、富山平野を守るために100余年にわたり続けられている日本屈指の砂防について紹介しています。
   
《立山砂防事務所》
 大正15年(1926)直轄砂防事業の開始に伴い、内務省新潟土木出張所立山砂防事務所(現在の国土交通省立山砂防事務所)の初代所長に任命された赤木正雄氏は、基幹設備となる白岩砂防堰堤の建設と水源地の厳しい現場に大量の建設資材や作業員を効率的に輸送するための砂防工事専用軌道の建設に踏み切りました。この軌道は現在も立山砂防で活躍しています。
   
《常願寺川》
 常願寺川は、立山連峰から富山湾まで約56km、標高差約3,000mを一気に流れ下る、日本でも有数の急流河川です。昔から「あばれ川」として知られ、流域に住む人々は、度重なる災害に苦しみながらも治水事業に取り組んできました。
 常願寺川の堤防は、連続堤ではなく、他の扇状地河川でも見られる霞堤が用いられています。霞堤は河川が氾濫した際、霞堤の開口部から氾濫流を河道に戻し、氾濫被害を軽減させる機能を持っています。常願寺川では14の霞堤を見ることができます。

《本宮砂防堰堤》
 常願寺川の中流に位置する本宮砂防堰堤は、度重なる大洪水の脅威に早急に対応するため、緊急的に昭和10年(1935年)に着工し、わずか2年という極めて短い工期で昭和12年(1937年)に完成しました。貯砂量約500万m3は日本最大級です。平成29年(2017年)に国の重要文化財に指定されました。
   
《横江頭首工》
 昭和27年(1952年)に築造され、平成11年(1999年)〜平成20年(2008年)に再整備された横江頭首工は、農業用水の安定取水を目的としています。
 ここで取水した用水は、約3km下流で常東用水と常西用水に分水され、常願寺川扇状地一円の農業用水や発電、工業用水、上水道など多様な水利用が行われ、地域を豊かにしています。
   
《富山地区広域圏クリーンセンター展望室》
 立山連峰の自然景観に調和した外観デザイン、また見学者通路や展望室の設置などによる周辺景観の眺望など地域のランドマークとしての機能も有しています。
   
《水制工》
 常願寺川には、水制工が設置されています。水制工とは、急流河川の勢いを弱める構造物です。
 常願寺川ではピストル型や円筒形、シリンダー型などいろいろな形があり、その大きさは約3mにおよぶ巨大なものです。
   

  ★立山カルデラ砂防博物館★
 
立山カルデラの地形について学ぶ特派員
 
1858年安政の大地震の土砂災害について学ぶ特派員
 
常願寺川砂防施設(白岩・泥谷・本宮堰堤)について学ぶ特派員

  ★立山砂防事務所★
 
総括保全対策官から
解説を受ける特派員
  トロッコの倉庫を見学!
 
トロッコを目の前にし、
興味津々な特派員
  トロッコ運行の苦労を知り、
感謝と愛着が湧きました!
  
   
        調査課長から
    解説を受ける特派員
 
 
メモを取りながら、
真剣に学ぶ特派員
  白岩砂防堰堤を実際に見たい!
という気持ちが大きくなりました

  ★本宮砂防堰堤★
 
本宮砂防堰堤に到着!   流域対策課長から
解説を受ける特派員
 
本宮砂防堰堤と魚道   吊り橋(心のかけはし)
を渡る特派員

  ★横江頭首工★
 
横江頭首工に到着!   流域対策課長から
解説を受ける特派員

  ★クリーンセンター展望室・水制工★
 
クリーンセンター展望室から
常願寺川を眺める特派員
  水制工について学ぶ特派員



活動報告  女性特派員の代表的な感想
     
【A.K】
 本日は富山県での立山砂防現場研修に参加させていただきました。残念ながら天候不順のためトロッコに乗車しての立山カルデラ内の見学は中止となりました。
 今回は立山カルデラ砂防博物館内で館長さんより立山砂防についての説明をしていただきました。初代立山砂防工事事務所所長の赤木正雄博士のお話しでは赤木正雄博士は一高時代に校長の新渡戸稲造からの訓示を聞き砂防事業に生涯を捧げることを決意されたそうです。水害をなくすことに志をもってそれを成し遂げた赤木博士の生き方に感銘を受けました。現在の私たちが災害の少ない場所で暮らせる生活はこうした人々に守られての現在であるなと感謝の気持ちでいっぱいでした。
 次に私たちは、国の重要文化財に指定されている本宮砂防堰堤を見学しました。本宮砂防堰堤は壮大でとても美しい砂防堰堤でした。周囲の自然と溶け込んだ砂防堰堤には魚が少しずつ上流へ登っていけるように造った魚の道、魚道が設けられており様々な角度から考えられ造られている砂防堰堤でした。
 次に横江頭首工という河川から用水へ必要な水を引き入れるための堰を見学しました。横江頭首工は農業用水の安定した取水を目的として造られたそうです。ミネラルを多く含んだ水は農業に適した水で作物を美味しくするそうです。他にも発電や工業用水へ利用され多くの住民の生活を豊かにしています。暴れ川と呼ばれた常願寺川の水を地域住民のために上手く利用した知恵がつまっていました。
 最後に富山地区広域圏クリーンセンター展望台へ上がり、高所より富山平野を眺めさせていただきました。常願寺川の流れとそれを守る堤防、田畑が広がる散居村の景色は素晴らしい景色でした。砂防はこれからもずっと富山平野に住む人々を土砂災害から守り続ける大切なものだと感じました。
     
【R.K】
 天候の都合で、トロッコでの立山カルデラ見学は中止となった。また来年のお楽しみになった。
 まず立山カルデラ砂防博物館の館長さんより説明を受ける。富山県の常願寺川と石川県の手取川でのキーマンが同一人物。「砂防の神様」と言われる赤木正雄と、富山県知事李家隆介。明治39年、県営による立山砂防が始まる。それでも災害を止める事ができず、大正15年、国の直轄事業となる。その後も100年大鳶山・小鳶山の崩れから出た大量の土砂のため、水害との戦いが続いています。説明を聞けばなお立山砂防事業が大変な事がよくわかった。
 私達はその後、本宮砂防堰堤を見学。国の重要文化財になっている。本宮では川をはさみ両側にあった小学校の交流をはかる目的で橋も作ってあるのであるが、片側が廃校となり、通行止となった道。もう役目を終えたのだと残念に思った。
 案内していただきありがとうございました。
     
【T.N】
 第5回目の活動は、立山砂防現場研修でした。昨年は天候不良により立山カルデラに入れず。今年こそ期待していましたが、当日、立山に向かっている途中、無念の中止連絡が入りました。立山の砂防事業は、常に危険と隣合わせで、安全の確保が第一であることはよく分かっているので、残念でしたが、また来年度に期待。
 立山カルデラ砂防博物館にて、館長より説明を受けました。昨年も来ているけれど、忘れてしまっていることも多く、知らないこともまだまだ多い。印象的だったのは、重要文化財である常願寺川砂防施設のそれぞれの役割の違いです。まずは、泥谷堰堤(群)は、22個くらいあり、上流域の斜面崩壊を防いでいる。白岩堰堤は立山カルデラ対策の基幹施設であり、本堰堤の高さが63メートルと、国内随一の高さを誇る。立山カルデラ出口部分の高低差のある不安定な土砂を食い止めている。海に向かって右側に水を流していて、右側は岩盤の上のアースフィルダムだが、反対左側側は岩盤がないため、ダムを設置できず、堆積物の上に盛り土をした状態である。同じ白岩堰堤内でも、堰堤のどこを水が流れるかをコントロールしている。そして、アンカーで土塊を引っ張っている。(同じようなアンカーは日光華厳の滝でもされているとのこと。)立山カルデラの堰堤群も、役割や工事方法などがそれぞれ違うことを理解しました。
 その後、実際に(乗せてもらうはずだった)トロッコやその軌道を見せてもらい、このトロッコは現在日本唯一の「国鉄」であることを聞く。砂防工事をするためには、まず物資を運ぶことの大切さ。工事が進んでいくと、軌道(線路)の太さが段々変わっていくこと。線路が太くなれば、重量が重いものも運べる。また、トロッコでの運搬資材により、周辺の道路等含めての整備も進む。機材や資材の変遷は、そのまま立山砂防がつくられる過程であり、歴史になるんだなと実感しました。立山カルデラやトロッコについて、事前に少しでも知識があると、実際見たとき、乗ったときに、なるほどと思えることがたくさんあるだろうと思いました。学んだことを、来年まで忘れないようにしなければ。唯一の国電であるトロッコは、富山県としても観光素材として生かしたいようですが、旅客法の適用を受けないこのトロッコ、安全性の確保がとても大変です。軌道内、施設の老朽化だけでなく、カルデラ内の地形風化や劣化に対する安全維持管理はもちろん、外部有識者を入れた専門委員会による安全管理の検討も継続的に行われているそう。立山カルデラを知らない人に知ってもらいたいし、ここにしかない大きな目玉にはなると思いますが、観光地化と安全確保の両立をどう図るかは、とても難しいところだと思います。その分、実際に見学できると、とてもレアなのですが。観光用の黒部トロッコと、現在も砂防事業のために使用されているトロッコとでは役割も違うことも、なるほどなと。職員さんのおっしゃった、「雨が降れば崩れるところだから」、とても心に残っています。本当に「そういう場所」なんですね。
 私が住む金沢市の近辺には、白山手取川ユネスコ世界ジオパークがあり、白峰から峠を越えると、恐竜渓谷ふくい勝山ジオパークがあり、日本海側を進めば、立山黒部ジオパークがあります。地域や地形の特色を持ちながら、さまざまな人の暮らしがつながっていることがわかります。砂防事業からの視点で、地域をまたいでの人の暮らしを広く捉らえて、魅力を伝えられるようになりたいと改めて思いました。
     
【S.N】
 今回もカルデラ見学はかなわなかったけれど、館長さんの説明を聞きながら床に貼ってある地形図に記された跡津川断層をみると、確かに国道41号線はクランクしているところがある。飛越地震、安政の大災害、鳶崩れ、未曾有の土石流そして常願寺川の大水害。何とかせねばと立ち上がった人々。そして砂防の歴史が始まったこと。あらためて百年を超える砂防の歴史と人と自然に思いを馳せることができました。
 横江頭首工では6つの流水路で平野部に分水されている。用水路とは思えないようなデザインに驚きました。
 来年こそ、あの小さなトロッコに乗ってカルデラ内の堰堤や諸施設を見学したいと思います。

【Y.B】
 昨年度は立山カルデラのトロッコに乗車できなかったので、今年こそは!との気持ちで参加した。週間天気予報を気にしながら過ごしていたが、なんとか予定日に決行出来そうで、嬉しかった。しかしながら、当日の天気は前日からの雨は上がったものの、重い雲が広がっていた。立山に向かうバスの車内で、どうやらトロッコは無理との連絡が入り、残念ながら今年もトロッコに乗っての見学は見送ることになってしまった。とはいえ、久しぶりに立山方面へ来たので、昨年の復習とブラッシュアップに良い機会をいただけたと思う。
 最初に、「立山カルデラ砂防博物館」へ。何度来ても大変興味深い展示物ばかりだった。立山砂防の歴史や、赤木正雄氏の功績や事業そのものについても今回は詳しく説明していただき、重要文化財となっている、白岩砂防堰堤、泥谷砂防堰堤群、本宮砂防堰堤の素晴らしさを改めて知ることができた。トロッコには乗車できなかったが、実際のトロッコを間近で見せていただき、整備や、維持の大変さなどを直接伺うことができてよかった。来年こそは、是非是非トロッコに乗車して、スイッチバックも体験して、立山カルデラをこの目で見てみたいと切に思った。立山砂防事務所でも事務所の方から立山砂防について、詳しくお話を聞くことができて大変良い機会だった。
 昼食時間には、メンバーの方とご一緒に、立山駅の近くで「室堂平と玉殿溶岩カレー」を。4万年前頃の噴火で溶岩が室堂平に流れ降りた時の地形を表現してあって、とても興味深くそして、大変美味しく、価格もリーズナブルで、大満足のお昼ご飯だった。
 午後からも天気はぐずついていた。バスで移動し、本宮砂防堰堤へ。堰堤越しの山の峰々は悪天候で見えなかったが、水量はまずまずあり、相変わらず美しかった。
 その後、横江頭首工に立ち寄り、常願寺川の水を農業用水や、工業用水へと地域を潤すための用水に分水されていく様子を見学した。初めて訪れた横江頭首工は水の通り道がカーブしたコースで、私の目にはとても珍しく映った。途中、栗の実が落ちていたり、猿を見かけたりと、立山ならではの観光的要素も楽しむことができた。
 最後には、昨年も訪れた、クリーンセンターの展望棟へ。常願寺川と富山の扇状地の眺めを堪能し、転石や、水制も車窓から見学することができた。
 立山カルデラへ入るのは、来年の楽しみとなったが、今回はゆっくりと説明を聞いたり、再確認することが出来たので、とても有意義な活動になったと感じた。
     
【M.M】
 数日前から天気を気にしながら待ち望んでいた、立山砂防現場研修でした。実施はされましたが、天候により通行止めが解除されず核心部へは行けませんでした。しかし、立山カルデラ砂防博物館の見学やトロッコの整備車庫、横江頭首工、富山地区広域圏クリーンセンターの展望室など、現場研修に代わるメニューを用意していただき、とても勉強になりました。
 立山砂防は上流域、中流域、下流域と重要文化財に指定されている堰堤は写真で見ても圧倒されます。立山カルデラ内までのトロッコが高低差640m・スイッチバック38段というだけでも現場の厳しさが伺えます。砂防博物館内ももう少し、じっくりと見学したかったと思いました。また、クリーンセンター展望台からの富山平野の眺めは、厳しい環境下で砂防工事を続けているお陰だということが実感できる眺めでもありました。
 横江頭首工のダムは、今までに見たことがない形でした。上流域で土砂が流れるのを防ぎ、下流域で豊かな水源を確保する。1日で随分多くの施設を見学することができました。来年の立山カルデラ現場見学の素晴らしい予習となり、見学ができる日を待ちたいと思います!
     
【N.Y】
 今回の活動では、当日のバスの中でトロッコ乗車が中止という連絡を受け、その上道路への土砂流出でバスでの立山カルデラ視察もかなわず、残念な活動となりましたがまたの機会を楽しみにしたいと思います。
 立山カルデラ砂防博物館では何度か説明を聞かせていただいたことがありますが、毎回違う角度からの説明があり、興味深く聞くことができました。今回は、「本宮砂防堰堤」「白岩砂防堰堤」「泥谷砂防堰堤群」それぞれの役割や特徴等を教えていただき、大変勉強になりました。(以前も伺っていたかもしれませんが忘れてしまったのかも?!すみません。)また、改めて赤木正雄さんの砂防事業に対する功績をお聞きし、その偉大さを再認識しました。
 今回、初めて国営の総合農地防災事業である「横江頭首工」を見学させていただきました。暴れ川であった常願寺川の両岸から用水取入口の合口化を60年もかけて完成させ、両岸の広い耕地を潤しているそうです。石川県の手取川でも実施されており、鶴来地区にもその施設があるそうです。近くにいながらまだ見たことがないので機会を見つけてぜひ見学に行ってみたいです。また、今回は行くことができませんでしたが、シャッター付き砂防堰堤と言われている「妙寿砂防堰堤」へも機会があれば行ってみたいと思います。どのような仕組みになっているのか近くで見てみたいものです。
 急遽変更になった活動でしたが、直ぐに対応いただき、貴重な経験をすることができました。関係者の皆さん、どうもありがとうございました。
     
【A.Y】
 前日に実施の連絡をいただき、わくわくしながら当日を迎えました。しかし、立山に向かうバスの中で天候が回復しないとのことで中止の連絡をお聞きしとても残念に思いました。
 急遽、立山カルデラ砂防博物館の見学やトロッコ整備室の見学、本宮堰堤の見学など別プランとなりました。本宮堰堤は圧巻で、とても迫力がありました。また、魚道も実際見ることができ環境等に配慮しながら堰堤が作られていることも知りました。
 それぞれの現場でお話を伺うたびに、是非来年こそは見学したいという思いが強くなりました。急な変更にもいろいろ対応して下さった職員の皆さまに感謝です。有難うございました。
     
【S.Y】
 今年も立山砂防の研修に参加することができて嬉しく思いました。昨年は雨天でトロッコに乗車できなかったので「今年こそは・・・」と願っていましたが残念ながら今年も雨天で中止となりました。けれども立山砂防事務所の車庫で工事用のトロッコを見学することができました。トロッコは思ったより小さくて天井も低く「人を乗せるため」に造られたのではないのだと一目瞭然で理解できました。手つかずの自然の中を工事の為に走る車両として造られたものであるから、客車として乗車するには危険が伴い普段から細心の注意を払っているとのことでした。委員会を設けて話し合いや整備をしたり、少しでも悪条件の天候があれば取りやめにするなど、常に「安全第一」で運行しているのだとお話がありました。トロッコに乗車できなかったことは残念ですが、トロッコに乗車できるのはすべての条件がクリアした時に実践できると、そのことに気づいただけでも研修に参加して良かったと思いました。またトロッコの先頭のマークに地元の小学生が書いた絵があり、とても可愛らしくてトロッコは富山県民の皆さんに大切にされているのだなと感じました。
 「立山カルデラ砂防博物館」では赤木正雄の功績や常願寺川の治水について、立山カルデラの成り立ちなどの話を聞きました。2回目ということもあり、去年よりも理解しやすく学びになったと思いました。
 その後昼食をとり「本宮砂防堰堤」を見学しました。「本宮砂防堰堤」は我が国最大級の貯砂量を有する重力式コンクリート堰堤であり登録有形文化財に指定されています。「魚道」もあり今年も見学することができました。昔は常願寺川を挟む対岸の小学校の交流や学びの場であったとの事。現在は休校している小学校があり交流は叶いませんが今後また小学生の交流が復活されることを望みます。本宮堰堤から見る山々や川の流れが清らかで大好きな場所の一つになりました。
 その後「横江頭首工」の見学をしました。頭首工という言葉は初めてであり現場を見て圧倒されました。河川から6つのレーンがありそれぞれの用水に分かれていくのでした。「石川県には無いのかな?」と私が呟いたとき「石川にも白山頭首工があるよ」と特派員の方が教えてくれました。皆さん勉強されていて素晴らしい!と刺激になりました。
 最後に「クリーンセンター」の展望台に行きました。常願寺川や霞堤を見たり説明文を読んで学びました。そして今年は川沿いを歩きました。「巨大水制群」を見ました。ピストル型やシリンダー型などいろんな形があるのですね。初めて知りました。実際に歩いて確かめると学びが深くなっていいですね。吹いてきた風も心地よくて清々しい気持ちになりました。
 今年も大変有意義な研修となり、職員の方、特派員の皆さまお疲れさまでした。「来年こそトロッコに!」と願いまた研修に参加出来たら・・・と思っています。