災害概要
平成16年10月23日17時56分頃新潟県中越地方、深さ約13KmでM6.8の地震が発生。川口町で震度計での計測が始まって以来初めて震度7を記録した。また、同日18時11分頃にM6.0、18時34分頃にM6.5の地震が発生し、その後も余震と見られる地震が断続的に長期間にわたり発生した。この直下型地震により、 新潟県中越地方を中心に破滅的な被害をもたらした。
23日17:56に発生した本震における震度分布(震度5以上の主な地点)
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地震の状況(震度5以上)
震源時 | マグニチュード | 震源の深さ(km) | 最大震度 | |
---|---|---|---|---|
月日 | 時分 | |||
10月23日 | 17:56 | 6.8 | 13 | 7 |
17:59 | 5.3 | 16 | 5弱 | |
18:03 | 6.3 | 9 | 5弱 | |
18:07 | 5.7 | 15 | 5弱 | |
18:11 | 6.0 | 12 | 6強 | |
18:34 | 6.5 | 14 | 6強 | |
18:36 | 5.1 | 7 | 5強 | |
18:57 | 5.3 | 8 | 5強 | |
19:36 | 5.3 | 11 | 5強 | |
19:45 | 5.7 | 12 | 6弱 | |
19:48 | 4.4 | 14 | 5弱 | |
10月24日 | 14:21 | 5.0 | 11 | 5強 |
10月25日 | 0:28 | 5.3 | 10 | 5弱 |
6:04 | 5.8 | 15 | 5強 | |
10月27日 | 10:40 | 6.1 | 12 | 6弱 |
11月4日 | 8:57 | 5.2 | 18 | 5強 |
11月8日 | 11:15 | 5.9 | ごく浅い | 5強 |
11月10日 | 3:43 | 5.3 | 5 | 5弱 |
12月28日 | 18:30 | 5.0 | 8 | 5弱 |
震源地(震度6以上) (H16.12.28 9:00現在)
災害対策機械等の派遣
- 新潟県長岡市妙見町の土砂崩落現場にて、行方不明者の救出・収容活動に照明車7台、遠隔操縦対応型ショベル2台、衛星通信車などを派遣し技術支援を実施
- 小千谷市避難所に照明車5台、栃尾市に造水車1台を派遣。4市2町の避難所等に869個の簡易トイレを設置し、避難生活の支援を実施。
- 山古志村芋川河道閉塞状況監視のため、Ku-SAT等のネットワークシステムを活用し、各関係機関へ現地の画像配信を実施。
- 被災した避難区域の雪下ろし等支援のため、雪上車をそれぞれ小千谷市1台、山古志村2台貸与。
![]() 土砂崩落現場の対岸からの照明活動 |
![]() 遠隔操縦対応型ショベルの操作 |
![]() 避難所における夜間照明 (小千谷市千田小学校) |
![]() 造水車(近畿地整所有)による応援 (栃尾市内) |
![]() 芋川河道閉塞の監視用カメラ (山古志村東竹沢) |
![]() ku-SATで画像配信 (山古志村寺野) |
災害対策機械等の支援一覧
照明車 | 23台 | 遠隔操縦自走式排水ポンプ車 | 6台 | 造水車 | 1台 |
衛星通信設備(Ku-SAT) | 27台 | 対策本部車 | 6台 | 除雪車 | 11台 |
遠隔操縦対応型ショベル | 2台 | 待機支援車 | 3台 | ヘリコプター | 5機 |
ロボットアーム式操縦装置 | 3台 | 衛星通信車 | 4台 | 衛星携帯電話 | 30台 |
排水ポンプ車 | 18台 | 橋梁点検車 | 1台 |
災害調査等に対する人的支援
- 新潟県の要請を受け被災した5市町村の市町村道の災害緊急調査・災害復旧事業に係る作業支援を 実施。
- 人命に影響を及ぼす恐れがある箇所17市町村、1,469箇所について土砂災害危険箇所等の緊急点検 を実施。
- 被災した16市町村、延べ2,762Kmにわたり下水道被害状況調査を実施。
- 被災した16市町村、36,143箇所の被災建築物の応急危険度判定を実施。
![]() 市町村道の災害状況緊急調査 (小千谷市三仏生) |
![]() 被災建築物の応急危険度を判定 (川口町) |
緊急的に国直轄で実施~山古志村地域~
- 芋川河道閉塞対策
山古志村芋川流域で土砂崩れや地すべり等による河道閉塞が5箇所発生。なかでも寺野地区、東竹沢地区の2箇所は規模が大きく人家が水没するなど被害が発生したため、平成16年11月5日より国直轄砂防事業として実施することを決定した。同6日より越流を防ぐため緊急排水路でポンプを用いた排水を24時間体制で実施。春先の融雪出水時の越流による決壊を防止するため仮排水路整備を完了した。
東竹沢地区の対応状況
- 国道291号災害復旧
国道291号小千谷市大字小栗山~山古志村大字東竹沢間約10Kmを災害復旧直轄代行期間として平成16年11月11日より復旧工事に着手、区間内の約4Km(小千谷市小栗山~山古志村竹沢間)を完了し、工事用・緊急用ルートを確保。また、山古志村竹沢~梶金地区の約 3Kmを融雪後の工事に備えて工事用道路(一部迂回路)の整備を完了した。対象区間のうち大規模な土砂崩壊等が発生した竹沢~梶金地区は新たなトンネルルートを検討、芋川河道閉塞により一部水没している東竹沢地区は整合性を図り復旧計画を検討している。
小千谷市小栗山 応急復旧完了